ちゃおチャオブログ

日々の連続

最悪のインド10万歩の旅(6)賤民出身の青年。

ベナレスの小学校で。
イメージ 1
 
 
ベナレスのガート(岸)で。
イメージ 2
 
 
 
 
昨日のInformation Officeを探すべくコンノートプレイスを歩いていると、歳若なインド人がすり寄ってきて、英語で話しかけてくる。「自分は英語の勉強をしている。英語の勉強になるので、街を案内したい。お金は取らない。自分の勉強の為だ。」と言ってくる。

そこで彼に昨日の事務所を探してもらうことにする。Connaught Placeは案外大きな地区で、インドの一流企業の本社があったり、高級店なども並んでいる。その中心は地下の商店街になっていて、地上は公園になっている。しかしその公園は、治安の為に出入り口が1カ所しかなく、出入りの際にボデーチェックが行われている。このボデーチェックはインドの公共の場所ではどこでも行われていて、公園の下の商店街に入る際も、持ち物検査とボデーチェックがおおなわれている。

そんなコンノートを幾つか歩いて探したが、それでも良く分からない。昨日の内に看板を付け替えたとは思えないので、どこかにある筈だが・・。お昼近くになったので、彼の案内でレストランへ行く。彼が近づいてきた目的は、「英語の勉強」を口実に、この昼飯にあり付きたいことだったのかも知れない。

驚いたことにその20歳の青年は文字が読めない。だからメニューを読むことができない。話しを聞くと、彼は最下層の出身で、小中学校へは行っていない。だから読み書きはできないが、英語は耳から覚え、話すことが出来る、とのことだった。主神はデリーで、家族と「プラスチックハウス」(ビニールハウス)に住んでいたが、政府の立ち退きで、今は困っているとのこと。着ている物を見たら、普通の身なりで、とても賤民出身とは思えないが、彼なりに努力はしているのだろう。

そうか、彼にとってはこうした機会でもないと、ちゃんとした食事にあり付けないのか・・。どの道、インドでは何を食べても安いのだからと、その青年に美味しい料理をお願いする。出てきたのは南インドの料理で、大きなプレートの上に小さなカレーのカップが5つ、6つ置いてあり、ナンに巻いて食べる。彼はベジタリアン、当方はチキン入りのカレーだ。最後に紅茶も出る。ニューデリー駅でカメラを盗まれる前だったので、その南インドの料理も何枚か写真を撮ったが、今は見ることもできない。飲食代は700R,インドの物価からすると少し高いようだが、場所が場所だけに、こんなものか。ひょっとして後でそのレストランから青年に謝礼か小遣いが渡されるかも知れないが・・。
 
 
 
 
ベナレスの母と子。
イメージ 3
 
 
ベナレスの街の人々。
イメージ 4
 
 
ベナレスの街角で。
イメージ 5