ちゃおチャオブログ

日々の連続

中国・歴史の旅(147)玉佛禅寺の「玉佛」。

玉佛禅寺の中庭。禅寺らしく整っている。
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これは何かの玉石に彫り込まれた仏像だ。
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広い境内で色々と建屋が混んでいる。
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ああ、ここにも文殊様が祀られている。五台山で良く見た仏様だ。
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ああ、お地蔵さんもいる。日本人の好きな佛だ。
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これは又珍しい木彫りの経典だ。
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「玉佛禅寺」というからには境内のどこかにこの寺のご本尊「玉佛」が安置されているに違いない。しかし境内は広く、建屋も多くてどこにその肝心の玉佛があるのか分からない。「玉」と言うと、バンコク王宮寺院「ワットプラケオ」にある「エメラルド仏」と同じように、エメラルドで出来た佛なのだろうか・・。

そうしてあてもなく境内を歩いていると、「あった!」それはエメラルドではなく、大きな大理石で出来た佛で、遥か遠くビルマから請来されたものだった。この佛、釈迦牟尼如来像はかなり有名らしく、世界の要人も参詣に来ていて、米国クリントン大統領の参詣時の写真なども掲げられている。日本の要人の写真も探してみたが、残念ながら見当たらない。このお寺は日本人には余り知れ渡っていないのかも知れない。日本からのツアーで、観光スポットにも入っていないだろう。

大きな大理石像。どうした経緯でビルマからこの上海の地に運ばれたのは定かには分からないが、尤も、中国語でいろいろと由来の解説が出ていたので、中国語が理解できればその経緯もつぶさに分かるのだろうが、旧体字の漢字を拾い読みするのも面倒で、当時ビルマはイギリス植民地で、この上海も英国の中国における侵略の拠点だった。そうした経緯より何か背後に英国の介在があって運ばれたのだろう、と勝手に解釈した。

しかしどう見ても、同じ「玉佛」でもバンコク王宮寺院の「エメラルド仏」の方が、こちらの「大理石佛」よりは高貴に思える。14世紀、遥々セイロンの地から海を渡って請来されたエメラルド仏と、18世紀に入ってから英国サスーンかシフ、マデソンのクリッパー船で運ばれた大理石像とでは、その価値も重みも違うだろう。

処で、この大理石佛の別室に「塵」と大書された掛軸がかかっている。この文字は日本語にはないが、意味は「ちり、埃」。「ジン」、又は「チン」と読む。成る程、どんな立派に見えるものでも、元をただせば「ちり、芥」のようなものかも知れない。
 
 
 
ああ、漸く巡り会えた玉佛。
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うーん、随分大きな大理石佛だ。これは相当重量があるだろう。
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色々偉い人の参詣時の写真などもある。これは?小平さんか・・。
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あれ、クリントンさんも来ていたのか!彼はクリスチャンの筈だが・・
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隣の部屋にこんな掛け軸もあった。「塵」、「ジン、ちり、ほこり」。
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この意味の説明が書かれていた。偉い人も仏も何もかも、所詮は「塵」だと。
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