ちゃおチャオブログ

日々の連続

相模国分寺跡を往く。(5)街の中の朱塗りの塔。

国分尼寺周辺の住宅地に咲く夏の花。
 
 
 
花の名前は知らないが、随分豪華な花だ。
 
 
 
住宅の花壇の花も綺麗に咲いている。
 
 
 
花を愛でる海老名の人々。
 
 
 
歩道の花壇。
 
 
 
海老名は市民が一体となって町の美化に努めているようだ。
 
 
 
 
 
漸く探し当てた「相模国分尼寺」。住宅地の中の団地やアパートに囲まれたぽっかり空いた空間。滑り台や砂場があれば、子供公園と言っても良さそうな感じだった。今は住宅地の中にあるが、1300年前は青々と茂った林の中、高台の見晴らしの良い場所であったろう。国分寺跡と尼寺、二つの遺跡を見終えたので、これから駅に戻ることにする。

駅までの道のりは凡そ15分程か。JR相模線に沿って、高台の土地から低地にある駅方面に向かって、なだらかな坂を下り降りる。盆地、窪地状になっている駅周辺の市街地の向こうに相模の山が見える。富士山に似た形の良い山は大山だ。霊峰に違いない。

海老名駅前まで来ると、これ又ビックリ。約500mの長さのショッピングモールが出来ているではないか! 同じトーンのオレンジカラーで両側に2階建ての店舗が続いている。以前この辺りが畑地だったのか古い家並だったのかは知らないが、そうした一切を取っ払い、全く新しいモダンな空間を作り上げた。一角にはフードコーナーもある。今中国で問題になっている汚染鶏肉、ケンタッキーフライドチキンの店も出ている。ただ当方に取って残念なのは、近代的過ぎて、赤ちょうちんがどこにも見当たらないことである。

この駅前ショッピングモールの真ん中に朱色に塗られた七重の塔が建っている。高さ61m。1300年前、聖武天皇の命によりこの地に国分寺が建立された際、同時に建てられた七重の塔の忠実な複製だ。古文書、基壇の大きさ、礎石の数等より、高さを割り出したとのことだ。塔の形容に関しては現存する法隆寺薬師寺を参考にすれば、宮大工の手に掛かれば訳ないことだろう。

21世紀の近代的なショッピングモールの中に建つ8世紀の朱塗りの佛塔。全くの違和感がないどころか、現代人の生活環境の中に溶け込んでいる。1300年前のシュールなアートが現在に生きている。日本人の見事さを見る思いがした。海老名の人々どうも有難う。
 
 
 
 
坂の途中から小田急海老名駅方向を眺める。
 
 
 
嘗て同感さんは40年前、この近くの厚木に住んでいたという。当時と比べ、様変わりの光景だろう。
 
 
 
駅前にやってきたらモダンなショッピングモールの中に七重の塔が建っている。
 
 
 
ああ、1300年前の天平の仏塔を忠実に模したものだ。
 
 
 
モールの中の朱塗りの仏塔。実に現代にマッチしている。
朱塗りの塔、海老名の人に感謝せり。