ちゃおチャオブログ

日々の連続

「日帰り上高地」(3)上高地の森林浴。

河童橋から明神池に向かって、行ける所まで歩く。
 
 
 
ああ、ここは穂高に行く分岐点だ。以前、この山道を通り登って行ったのか・・
 
 
 
森林は苔むしている。
 
 
 
深い森だ。自然の原生林。
 
 
 
ああ、路傍の花、野菊か・・
 
 
 
大雨の後、沢も激しく音を立てて流れ落ちる。
 
 
 
こうした沢が幾筋も梓川に集まって来る。
 
 
 
これは又菊芋の一種か・・
 
 
 
 
 
ロスチャイルド家の高級ワイン「レジェンド」。今年2月のソチオリンピックの「レジェンド葛西」で一躍有名になった「レジェンド」、云わば「伝説のワイン」だ。そのワインの酔いも回り、足取り軽く上高地の森林浴に出かけた。雨も上り、深い森を歩くには最適だ。この先に「明神池」があるが、今からの時間そこまで往復するのはとても無理だ。行けるところまで行って見よう。

原生林は1500mの高原だけあって、シラビソ、モミ、ツガなどの針葉樹が大半を占めているが、中には白樺、ダケカンバ、ミズナラ等の落葉樹も混ざっていて、自然の淘汰の中にある。時々は気高く鳥の鳴き声も聞こえるが、今この山道を歩いているのは、我々3人だけだ。森は普段から陽も差さず、分厚く緑の苔が斜面を覆っているが、今し方降った雨に水気を含み、所々光に反射している。

フィトンチッド。ああ、森林浴と言った丁度ぴったりの日本語がある。清浄な森の空気を思い切り吸う。うーん、これによって又何年か寿命が延びそうだ。先刻の高級ワインにあやかる訳ではないが、森の中のEar De Vie。幾筋もの沢が苔の上を流れ落ちて来る。

時計を見ると既に3時を回っている。バスセンターでの集合時間は4時だ。残念だがこの辺りから引き返さなければならない。帰りは梓川に沿った木道を歩き戻る。流石にここは観光道だけあって、かなりの散歩者と行き交う。何人かのフランス人を見かける。流石、アルプスを抱えた国民性だけのことはある。そう言えば、ここは日本アルプスだ。アルプスと名付けたのはウエストンなのか日本山岳会生みの親、槇有恒に依るものかは知らないが。

河童橋に戻り、最後にもう一度上流のアルプス山塊を眺める、が、雨雲が立ち込め、残念ながら前穂高も天狗の頭も見ることは出来ない。秋の一日、今日は果たせなかったが、涸沢の大きなカールに扇状に広がる広葉を見に来よう。橋の正面に五千尺ホテルが見える。五千尺。一尺が30cmだから、ここは標高1500mということか・・。

全員時間通りバスに集合し、途中安曇野のガラス工芸館に立ち寄り、数十万もするベネチアガラスを手にすること憚れ、誰かが何かの小物のお土産を買っていたが、夕刻、再び小雨になった松本駅から特急あずさに乗車し、帰路についた。帰りの電車では今度は稲さんの買出しによるワイン・日本酒等で陶酔の気分。良き仲間二人と佳き1日を過ごすことができた。皆さん、どうも有難う。

追記:帰宅後、過去の山歩きを調べてみると、2001年10月20日、奥穂高3190mを百名山の第16座目に登頂、翌、2002年7月20日、槍ヶ岳3180mを第27座目として登頂していた。最後にこの上高地に来てから、既に12年は経っていた。もう百名山は無理だろう。麓の紅葉、森林浴で満足しておこう。

                                               終
 
 
 
さて、帰りは梓川に沿った遊歩道を通る。広河原だ。
 
 
 
北アもほんのちょっぴり顔を出す。
 
 
 
山の藪柑子にしては花が大きい。
 
 
 
河童橋の手前、最後にもう一度アルプスを眺める。
 
 
 
 
 
アルプスをバックに記念撮影。
 
 
 
善き友と佳き散策を楽しんだ。
 
 
 
河童橋。この先、次に来るのは何時になるだろう・・
 
 
 
ああ、正面に五千尺ホテルがある。このホテルは昔から、戦前からこの場所にある。
 
 
 
4時。バスセンター。日帰り上高地の散策は終わった。