ちゃおチャオブログ

日々の連続

ニュージーランドの1週間(11)テカポ、「星の降る町」。観測所での星座観察。

テカポ、リゾートホテルでの夕食。先ずは前菜から。
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ポテトスープは美味しかった。
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シカ肉のステーキは上出来だった。
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極甘のデザートは、ブルーベリーのドルチェ。
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ニュージーランド南島の山間部にあるテカポ(Tekapo)は星空の綺麗な町である。町と言っても湖畔に建つ羊飼いの教会と、その近くの大通りに面した土産物店やショップ、今晩当方が泊まるホテルが数軒とその従業員の住む住宅、更には100棟程の個性的な別荘の住民を合計しても数百人程度しかいない小さな集落だ。静けさも又この町の「売り」になっている。しかし何と言ってもこの町は「星の町」だ。「星の降る町」、「Milky Wayに手の届く町」で有名だ。

今晩はホテルでの夕食後、9時半のピックアップで星座観測のナイトツアーが組み込まれている。本来はOptional Tourなのだが、我々のツアーにはこの分のオプショナルも既に旅行代金の中に含まれていて、追加の支払いは必要ない。多分オプションで参加するとなると1万円以上になるだろう。しかし我々高齢者のグループ、不参加者の方が多く、支払い済みの代金は放棄となる。折角この町に来て、星空を見ないとはモッタイナイ話だ。

このホテルからは他のツアーの客を含め、8名程が参加し、一旦大通りのチケットセンターに寄り、他のホテルからの客と併せ、日本人だけを1つのグループに纏め、約20名、中型バスに乗り換えて、星座観察に向かった。そこは日中、羊飼いの教会から左正面に見えた小山の上で、センターからは20分ー30分で行ける距離にある。

チケットセンターを出ると、直ぐに人家は絶え、夜道になるが、「星の町」を売りにしているだけあって、道路には街灯などなく、人家も無駄な照明を控え、極力町全体を暗くしている。星を良く見る為だ。山道の入り口にはゲートがあって、許可を得た車以外は山頂に行かれないようにしてあるが、ここからが徹底しているのは、バスはヘッドライトはおろか、一切の照明を消し、サイドのスモールランプのみで、月明かりを頼りに山頂までの数キロの道を登って行く。毎日運転しているドライバーだから、目を瞑っても行き着けるだろうが、芝居がかった以上の緊迫感を乗客に与える効果はあった。

さて山頂には夜空にもぼんやり見える白の丸いドームが幾つか建っていて、それは明らかにプラネタリウムだ。既に山頂には外国人のグループが来ていて、我々のバスが到着すると、数名の日本人スタッフが寄って来て、色々と日本語で案内してくれる。ワーキングホリデーの日本人だ。彼女達の説明を聞くに、このサイトはCHCHにあるカンタベリー大学の付属施設で、天文観測を行っているとのことである。今回オプショナルの料金の幾ばくかは大学に寄付されるのだろう。

彼女達の説明で満天に広がる夜空の星を眺める。天の川、Milky Way が中空に広がっている。本当に川のように流れている。南半球にある最も有名な星は南十字星。しかしその光度はそれ程明るくない。むしろ弱い部類だ。だから、探すのにはコツがいると言う。先ず、ギリシャ神話に出てくる人面獣、ケンタウルスを見つけるのが最初とのこと。ケンタウルスは腰に剣をぶら下げているので、直ぐ分かるとな。4つの星がひし形になっていて、それを直線で結ぶと確かに十字になる。Southern Crossだ。何回も東南アジアを旅行していて、こうしてしみじみ夜空を眺めることは嘗てなかった。東南アジアでは湿気が多く、夜空も快晴ではなく、余り見る気も起らなかったかも知れないが・・。

南半球で最もポピュラー且つ見つけやすいのはオリオン星座だ。3連星になっていて、夜空に明るく、初心者でも直ぐに発見することができる。三島由紀夫の最後の小説「豊穣の海」にも出てくる星座で、タイのお姫様「月姫」(เดือนจันทร์・ドアンチャン)の腰にもこの3連星があったとか。南半球で一番明るい星座はシリウスだ。1等星だ。オリオンと後一つの星座との間に大きな三角形を描いている。星空を眺めること30分、童心に還る思いで、あかず天空を眺めた。

その間、施設の職員が当方他数人の一眼レフカメラを三脚に備え付け、星座の撮影をしてくれる。素人ではとても撮影などできないことだ。その撮影の間、50倍レンズの望遠鏡で、月や土星を眺める。月のクレーターもくっきり見えたし、土星の惑星ガリレオまでは見えなかったが、ドーナツの輪は細かい縞模様まではっきり見えた。最後は併設スタジオでのビデオを見ながらの星の勉強。一度に沢山のことを詰め込まれ、当方、頭は既にパニック状態だったが、充分価値ある夜空の探訪ができた。又、真っ暗な夜道をゆくりゆっくり下り降り、再びバスの中から満空の星空を眺め、ホテルに帰館した。



さて町から300m程登った小山の上で、星座の観察が行われた。
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ここはカンタベリー大学の施設。日本人学芸員が当方のカメラで正座を撮影してくれた。
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色々教えてもらったが、固い頭では一度聞いても覚えきれない。
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少し雲がかかってきた。夜空が綺麗だ。
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星座観察など渋谷の東急プラネタリウムで見て以来のことだ。
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夜空を十二分に堪能し、帰路に着く。
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素人の撮影などこんなものだ。
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