ちゃおチャオブログ

日々の連続

「ニュージーランド『感動』の1週間」(38)オークランド・カウリ自然公園。

オークランド空港の外の情景。市街地から20キロ位離れていて、周辺には高いビルはない。
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オークランドの現地ガイドの案内で、最初の訪問先に向かう。
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空港の直ぐ傍を国道1号線が走っていて、バス専用レーンで、渋滞とは関係なく、スイスイ走る。
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ゴルフ場の中を通り抜け、最初の訪問先、「カウリ自然公園」に行く。
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日本にもあるような樹木だが、NZの原生林とのこと。
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これから自然林の中に入る。細菌防止で、厳密なクリーニングが求められる。
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ミルフォードの樹林帯でも見た大きなシダがここでも自生している。
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NZ自体が初めての訪問国だから、行く先々の都市は当然ながら初めての訪問となる。機上から見たオークランドは、市内中心部は見えず、細長いオークランド湾しか見えなかったが、その出口付近の「門戸」の存在は、博多湾と似た構造で、その辺りから姉妹都市を結んでいるのではないか、と一人ごちたが、いよいよ機はランディングオンし、ターンテーブルにてスーツケースを受け取った。

荷物を受け取り、送迎ラウンジに出ると、今日の現地案内役の女性ガイドが待っていてくれていた。そのガイドの案内で、早速マイクロバスに乗り、最初の観光先、カウリの大木が自生している植物園に向かった。空港ビルを出て、バスに乗るまでのほんの200m程の距離、初めて見るオークランドの街並みを見ることが出来たが、この空港自体が郊外にあって、それ程大きな建物は見ることはできなかった。

カウリ植物園は空港近くにあり、オークランド市内に入る前にこの自然公園を訪問することになったのだ。空港傍を国道1号線が走っていて、そこは自動車専用の高速道になっているが、バスは左端に1車線専用のレーンがあって、自動車道は朝のラッシュで渋滞気味であったが、このバス専用レーンをスイスイ走り抜けろことが出来た。ちなみに、この国道1号線は、NZ最北の岬から始まって、このオークランドを通過し、首都ウエリントンに至り、クック海峡を渡って対岸の町から再びスタートし、南太平洋沿いの海岸線をずっと南下し、今朝までいたCHCHを通り、最南の街インヴァーカーギルに至り、更にその先の南島最南端の半島まで至っている、総延長2000キロにも及ぶ長大な国道である。

それは恰も米国Highway Route 1 がカナダ国境から始まって、ボストン、ニューヨーク、ワシントン、フィラデルフィア等の東海岸主要都市を通過し、フロリダのマイアミに至り、更にその先、フロリダ半島の先200キロに及ぶ島なみハイウェイを通り、米国最南端、キイウエストのSourthern Mostに至る凡そ4000キロの国道に匹敵されるものである。日本の国道1号線が、東京日本橋をスタートし、大阪梅田までの僅か500キロ強の総延長と比べると、比較にならない程の長距離である。

こうして朝の渋滞中の国道1号線を専用レーンでスイスイ通り抜け、民間ゴルフ場の敷地内の奥にある「カウリの森」に到着する。ゴルフ場と森が併存している形だが、爽やかな好天の下、ゴルフに興じている人も何人か見えた。日本のゴルフ場と変わらない光景だった。この「森」と言うか、NZ自体が細菌感染、バイオ汚染に敏感なのか、「森」に入る為には、靴の裏側まで丹念に消毒しなければならない。自然の生態系を守るために、外部からの雑菌を持ち込まない為だ。

そうして恐る恐る入った森林公園は、実際人の手が余り加えられてなく、天然自然のままの密林のような状態にも見えた。白人がこの島にやってくる以前の島の状態は、こんなものかと思わせるものがあった。暫らく進んだ中央に、高さ50mを越えるような大木が何本か空を圧している。「カウリ」の大木だ。「カウリ」と言うマオリ語の意味は分からないが、松の一種で
松かさなども地面に落下している。ガイドによれば、松と同じように樹液が採取され、色々な用途に用いられているとのことである。

真っ直ぐ空に伸び切った幹、太い胴回りは見る者を圧倒させるに十分だが、既に屋久島の縄文弥生杉、或は台湾阿里山の神木、四国大豊町の大杉等を見ている当方にとっては、それ程大きな感動を覚えるものではなかった。嘗ては北島に広く自生したこの大木も、白人入植者により多くが伐採されて住宅になったり、橋梁等の建築材になって、今現存しているのはごくわずかとのことである。一度失われた自然は元に戻ることはない。少なくとも目前に聳える大木になるまでには1000年の時を経なければならない。今こうして人々の前に巨大な雄姿を見せているのは、類まれな貴重なことなのだ。そうした過去の人間の過ちを教えてくれる存在として、「カウリ」は悠然と立っていた。




入口から100m程進んだ先に、大きな木が突っ立っていた。
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ああ、これが天然記念木「カウリ」だ。
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King Kauriの由来が説明されている。
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樹高50mを越える大木。松科の樹木で、松脂のように樹脂を採取している。
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流れ出る樹脂液。殆どの大木は白人入植者により伐採されてしまった。
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松ぼっくりのような花。
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園内は大シダが密生し、ジャングルのようになっている。
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