ちゃおチャオブログ

日々の連続

ルソン山紀行(35)峠越え。

道路横には、採石した砂利などが山積みされている。
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道路は山中を縫うようにして進む。
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ドライバーはなれているのか、スピードも落とさず、器用に運転している。
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森また森の深い山だ。
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昨日読んだ「南方最前線・海軍陸戦隊一兵士の記録」の亀井實さんは、こんな山中をさまよっていたのか・・
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採石場の少し先に数軒の店屋があり、トイレ休憩となる。
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世界遺産「Rice Terrace」(棚田)の町バナウエイからルソン最奥の村サガダへの山道が、一体どれ位の標高なのかは分からない。当方が持っているのはダイヤモンド社の「地球の歩き方」フィリピン版ガイドブックだけで、そこにはバナウエイ、サガダの集落の観光案内は出ているが、詳しい道路地図はなく、簡単な概略図があるのみである。分かるのは今走行しているこの山道は、ルソン北部山脈の中央部で、標高約2500mのバルバラサン(Mt.Balbalasang)と約3000mのプログ山(Mt.Pulog)の間の峠のような所を走っている、ということだ。バナウエイが標高1500m程だから、この峠道は大体2000m位の高さの所か。

前方の山に雷雲がかかっている。あれがフィリピンで3番目に高い山「プログ山」(Mt. Pulag)かも知れない。フィリピンで一番高い山は、ミンダナオのどこかにある山だが、いずれにしても3000mは越えていない。20数年前大噴火したピナツボ山は2000mもないのだ。この国の山もインドネシアと同じように火山の山だが、インドネシア程の高い山はない。今その峠を通りつつあるのだ。

峠の最高地点と思われる採石場、考えてみたらこの砂利をどこか遠くの町に運ぶのではなく、この国道の舗装の為のコンクリート製造の為に、ここの現場で加工しているのだ。以前はダート道も今はずっと舗装されている。ここの砂利がコンクリに変化したのだ。地産地消。そう思えば、町を遥かに離れたこんな山中での採石事業も納得できるのだった。

山頂を少し通り過ぎた辺りに10数戸の店や人家が立ち並んでいる所がある。そこで小休止、トイレ休憩となる。峠の茶屋、は何も日本だけの専売特許でもなく、こうしたフィリピンでも、どこの国でもある。今は綺麗に舗装されている国道も、10数年前までは、難行苦行の峠道だったに違いない。旅行者やドライバーは、漸く越えた登り道に、ここの茶屋でほっと一息着いたに違いない。それは道路が綺麗に整備された今でも人々の名残として、のこされているのだろう。



峠の茶屋で15分程休み、再び国道を下りて行く。
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どの山が「プログ」山だろう・・
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ああ、小さな滝もある。これで二つ目だ。
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段々下界に近づいてきたのか、植生が違ってきているようだ。
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ああ、前方に田畑も見えて来た。人家も近いだろう・・。
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ああ、水田もある。漸く次の町、ボントックに来たのだ。
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