ちゃおチャオブログ

日々の連続

モラエスと俳句(2)くろがねの富士。

ANA機は定刻通り、薄雲の羽田を飛び立つ。
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京浜工業地帯。湿気が多く、見晴らしは良くない。
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横浜みなと未来と大黒大橋が眼下に見える。
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この浜辺はどの辺りだろう・・。鎌倉、材木座の辺りか・・
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ああ、これは七里ヶ浜、鎌倉弁財天、江の島の弁天さんだ!
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< 雲の上 ちょこんと頭 黒の富士 >


ANA283便徳島行の座席9Kを事前予約したのは理由があった。この席は右主翼の前にあり、飛行中の窓から富士山が真横に見える場所だからである。富士は何回見ても良い。行も帰りも見れたら良い。富士山は日本のシンボル、日本人の心の拠り所。

が、今日の天気は宜しくない。台風12号の影響か、離陸直後から厚雲に覆われている。羽田を出たANA機は厚雲を潜り抜け、雲の上に出る。いつもは良く見える三浦半島伊豆半島も雲の下。が、目を凝らし右手前方を見ていると、雲上に黒い点が見えるではないか! 富士山だ!


< くろがねの 八月の富士 雲の上 >


いつも見る富士は「白銀の富士」。今日の富士は「くろがねの富士」。山頂の雪が融け、黒い地肌を見せるのは夏の間の8月だけ。9月になればもう初冠雪だ。

「富士山に2度登るバカ」との俚諺がある。日本一高い山に一度も登らぬバカもいれば、同じ山に2度も登るバカもいるという。当方最初に登ったのは2001年8月23日で、百名山第12座目だった。この時は富士宮口からの単独行だった。「バカ」のたとえ通り、その2年後、今度は会社の同僚3人と富士吉田口から登山をし、山頂の浅間大社本宮前で、静岡側から登って来た社員数人と合流し、手と手を取り合って喜んだ。

雲の上にちょこんと頭だけ出しているくろがねの富士。おもちゃのような、ジオラマのような小さなものだった。こうして機上から富士山を眺めることができるのは、これから残された人生の中で、後何回あるだろうか・・。



相模灘を通り過ぎると、眼下は厚雲に覆われて来た。
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ああ、あの黒い山、富士山ではないか!

< くろがねの 八月の富士 雲の上 >
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ああ、白銀の富士も良いし、鉄富士も良い。

< 雲の上 富士のお山は 黒きこと >

< 雲の上 ちょこんと頭 黒の富士 >
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暫らく進み、三河上空に来ると厚雲も去って行った。
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ここはどの辺りだろう・・、知多半島上空、前方は伊勢湾か・・。
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