ちゃおチャオブログ

日々の連続

台湾・高雄の4日間(23)台南の媽祖廟。

安平古鎮の隣には、媽祖神を祀る華麗な廟が建っていた。
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当方、信者ではないが、興味本位に中に入って見る。
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中に入って最初に気がつぃたのは、天井が開閉式になっている点。当方が今まで見た廟の中では初めてだった。成程、開閉式であれば、線香の煙を外に出すことも可能になる。
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正面の媽祖神が祀られている。媽祖神は海洋族の守り神。
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ああ、この天井の細かい彫刻! 驚きだ。
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安平古鎮の隣には、台湾に数多くある媽祖神を祀る大きな廟がある。媽祖(マソ)は海の神様で、台湾の対岸福建省とか北の山東、南の潮州、等々、海に面する地域の海洋民族の守り神となっている。台湾にもこうした対岸から移り住んだ海洋族の末裔が数多く住んでいるに違いない。華麗に装飾された立派な廟は、ここ台南に限らず、台湾各地にあり、人々の信仰を集めている。むしろそれは仏教やキリスト教道教孔子廟よりも盛んに信仰されている。

ここの媽祖廟も驚くほど細かい飾りや彫刻、宗教画で彩らている。この廟一つ建立するのに、一体どれ程の資金を必要としたのか・・、想像も及ばない程だが、人々の媽祖に掛ける熱意、帰依の深さを感じさせるものがあった。

この廟で特徴的なのは、天井の屋根が開閉式になっているという点。当方、数多くの寺院や廟、教会などを見て来たが、天井の屋根が開け閉めできる構造の建物を見たのは初めてだった。

成程、何かの例祭日には多くの信者が集まり、その善男善女が捧げる蝋燭、線香の煙で廟内は先も見えない程のもうもうとした煙で充満している様子は、過去、各地の寺院、廟で見てきているが、そうした濃密度の煙害を避けるためには、こうした開閉式の天井が最適だ。ここの廟はそうした先端技術、意識を先取りしているとも言えるものだった。

天井に一つ一つはめ込まれた細かい彫刻の神や仏、歴史上の聖人君子、大君列女等々、数百、数千にも及ぶ像がびっしり天井に嵌め込まれ、その努力たるや、如何程の日時を要したかも知れず、信者の営為を知ることができるのであるが、太い大理石の支柱が2本、廟の正面に立てられていて、この固い大理石をよくぞここまで透かし彫り彫刻に仕上げたものぞ、と、中国3000年の伝統技術が、ここにこの様な形で継承されているのを見て、当方も媽祖が如何なる神仏かも知らず正面の正殿に一礼し、この廟を退出した。



それからこの大理石の柱! 透かし彫りが一面に施されている。
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どうした匠の技がこうした透かし堀を可能にしているのだろうか・・。
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多くの参詣者がお札を掛けている。健康祈願、結婚願望、大学受験、家内安全・・、願うことは日本人と変わらない。
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媽祖神にもう一度一礼し、廟を後にする。
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海岸に向かって歩いて行くと、荒野の墓地が見えて来た。
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