ちゃおチャオブログ

日々の連続

自衛隊護衛艦乗艦記(4)護衛艦「たかなみ」仕様。

護衛艦「たかなみ」の艦橋は分厚い鋼板で覆われていた。
イメージ 1



最新鋭機器が搭載されている。(上の写真の白い筒。)
イメージ 2



「てるづき」のランチャーシステムだ。
イメージ 3



これは魚雷用の発射管。
イメージ 4



てるづき、たかなみ、2艦の艦橋が同時に写っている。
イメージ 5



これが魚雷発射管だ。
イメージ 6





「JS TAKANAMI DD110」。海上自衛隊護衛艦「たかなみ」の英文表示だ。英文表記に関しては詳しくは分からないが「JS」は「Japan Ship」、「日本国艦船」の略で、「DD」は「Defence Destoroyer」、即ち「護衛艦」で、「110」番目の艦船だろう。

2号ふ頭の右側には南極観測船「しらせ」、左側には2艘の護衛艦が繋留されていて、先に乗艦したのがこの「たかなみ」。その横に同型艦の「てるづき」が並んで繋がれていて、乗船客は先に「てるづき」に案内される。対潜哨戒ヘリの発着甲板を通り、「てるづき」に乗り移り、ロケットランチャー、速射砲、レーダー監視塔など見て回る。真ん中に鋼鉄で覆われた艦橋があるが、常の艦船にあるような船長室、操舵室の窓は見えない。艦橋の中は多分ほとんどが電子機器が詰め込まれていて、人間の目ではなく、電子の目で敵艦や洋上を見張っているのだろう。昔の水兵さんと違って、現代の士官、下士官はITやメカに強くないと務まらないかも知れない。

この艦の仕様書を見ると、「たかなみ」は旧海軍の「高波」の名前を継承していて、初代から数えて3代目。初代「高波」2077トンは、昭和17年10月に就航し、僅かその1か月後、ルンガ沖海戦にて沈没した。太平洋戦争が始まってまだ1年もしない中での沈没。海軍関係者には大きな衝撃を与えたことだろう。2代目「たかなみ」は1700トン、護衛艦として昭和35年に就役し、平成元年に除籍。今乗艦している3代目は2代目後継艦として建造され、4650トン、乗員数170名、対潜哨戒ヘリを搭載し、主な装備としては90式艦対艦誘導弾(SSM)、対空迎撃完全自動の高性能20mm機関砲、対空対地水上無人砲の54口径127mm速射砲、垂直発射ロケット「アスロック」(Anti-Submarine Rocket)、3連装短魚雷発射管、等々、最新兵器が搭載されている。2代目護衛艦の倍以上の大きさ。国力に見合った形で重装備されてきている。

磨き抜かれた甲板は新造艦と変わらない程に新ピカになっているが、1年に一度は塗装の塗り替えが行われているとのこと。近年の活躍ではペルシャ湾洋上での海上警備に当たり、日本のシーレーンを不埒な海賊どもから守ってきた。本来なら海賊根拠地まで押し入って、機関砲か対艦ロケットでもぶち込んでくれば、連中も多少は大人しくなるだろうが、先制攻撃は日本の憲法では許されない。炎天下の洋上で専守防衛に徹しなければならない自衛官の苦労も忍ばれるものだが、随所に案内する隊員の顔にはそうした大変さは微塵も感じれれず、訓練の行き届いた様が見て取れるものだった。30分程2艦を見学し、次に「しらせ」に向かうことにした。



SSM,対艦誘導弾。
イメージ 7




54口径速射砲だ。
イメージ 8




2艦が接舷している状況。右側にアスロックの白い筒が見える。
イメージ 9




白い円筒形の筒はアスロックだ。対潜ロケット弾。
イメージ 10




船首はすっきりしていて、何もない。
イメージ 11




対岸には別の護衛艦が停泊していた。
イメージ 12