ちゃおチャオブログ

日々の連続

薩摩・大隅の旅(8)鹿児島・城山からの眺望。

鹿児島市内循環バスは城山のふもとを回り、山中に入って行く。ここは元鶴丸錠跡だ。
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12月だというのに、山中ではまだ紅葉が残っている。
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駐車場からは原生林の林の中を約500m程歩き展望台に向かう。
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随分鬱蒼とした樹木が生い茂っている。
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ああ、間もなく展望台だ。
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鹿児島City Viewの赤バスは市内を循環して、城山の真下にある旧鹿児島城、鶴丸城址の前を通り、城山の裏側に回って、西郷が自決するまでの数日間を過ごした洞窟前を通過して、城山山頂直下の駐車場に停車した。乗客のほとんどはここで降り、又、新たな乗客が乗り込んできた。城山山頂まではこの駐車場から凡そ500m程。歩いて5分もかからない。人々は駐車場を取り巻くようにして並んでいる土産店の前の道を通り抜けて山頂に向かう。ここから先山頂までのだらだら坂は原生林に覆われている。この原生林は明治10年、この山中で西郷軍と政府軍が激しく戦った時も、今と同じように鬱蒼と茂っていたに違いない。が、明治神宮の森は、僅かに100年程度で、あれ程見事な原生林に成長しているので、或いはこの山の森も、一旦はハゲ山になったのだが、その後の150年の間に、この様な立派な自然林に育ったのか・・。

深い森の霊気に打たれながら歩くこと凡そ5分、目の前の森が開けて、崖上に出る。城山展望台だ。標高は僅かに100mちょっと。だが、展望台は殆ど垂直に近い崖上にあって、見晴らしは抜群であり、眼下の鹿児島市内、正面の桜島、或いはその手前の錦江湾、等々が一望の元に開けている。100mの高台とはとても思えない雄大な光景だ。正面にどっしり構えた桜島が、その雄大さを更に引き立てているのだ。しかし今日は惜しむらくは噴煙を漂わせてはいないのだが・・。

この展望台の少し奥が山頂になっていて、切り開かれた10坪ほどのテラスには石碑も立っていて、西郷隆盛がここで指揮を執った西南戦争激戦の状況が刻されている。国を思い、日本の将来を思い、思いと思いが激突した新生日本。この時西郷はまだ50にもなっていなかた。西郷軍の幕僚、桐野にしても篠原にしても村田にしても皆50前の壮年だった。この坂道を駆け上り、駆け下り、相知る相手の政府軍と銃火を交えていたのだ。この戦争を最後として、明治日本は、真の新生日本として新たな歩みを進んで行ったのだ。ここはその記念すべき場所である。



ほー、これは素晴らしい! 展望台からは鹿児島市内が一望だ。
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正面にはまた桜島がどっしりと構えている。
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ああ、錦江湾には自衛艦も浮かんでいる。流石に軍都だ。
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湾の奥、霧島連山の方まで見通せる。
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今日の桜島は煙を噴き上げていないが、それにしても名前とは似つかわしくないいかつい山だ。
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