ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(75)シントラへ。

リスボンの青空を眺め、山上の城塞サンジョルジェ城を下山する。
イメージ 1



これから入城する人のチケットブース前の列。自分はタイミングよく、ラッキーだった。
イメージ 2



お城の前で喜捨を待っている初老の人。
イメージ 3



坂の途中にエレベーターがあり、一気にアルファマに下りる。
イメージ 4



エレベーター出口の直ぐ横にスーパーがあり、中に入ってみる。いろいろな魚が売られていた。
イメージ 5




サンジョルジェ城内の博物館の展示品にあるように、この城塞は古くローマ時代に建設され、ポルトガル自体がローマ帝国の属領だった。その後、ゴート族やイスラム教徒に支配されたが、更にその後、レコンキスタにより、漸くイスラム支配下からキリスト教国に回復でき、アルフォンソ王がこの城塞に君臨した。大航海時代ポルトガルは世界の覇権国になったが、その期間はそれ程長いものでなく、既に400年ほど前にはスペインの支配下に置かれ、この城塞の主もスペイン人となったのだ。

そのスペインも400年ほど前の無敵艦隊イギリス海軍との敗北により、陰りが見え、その直後のポルトガルのスペインからの独立は、昨日、レスタウドーレス広場の壮麗な勝利の塔で見てきたとおりだ。そのスペイン自体も200年ほど前のネルソン提督とのトラファルガー海戦の大敗北により、覇権国家から滑り落ち、それ以降、普通の国になってきている。この両国は過去の覇権時代に蓄えた富を食いつぶす形で、斜陽国家の道を歩んできたが、今は激戦の覇権争いの場から身を引き、静かで穏やかな国になっている。国民も肩肘を張ることも無く、温厚で親切で、他人思いの善良な人々になっているのだ。

山上の城塞から緩い坂を下り降り、途中の木陰で寛いでいる初老の人々を見るにつけ、人間の幸せはお金とか権力など無くても十分得ることは出来ることを体現しているようだった。坂の途中にエレベーターの入り口があって、一気にアルファマに下り降りる。市が住民の至便の為に坂の途中にこんなエレベーターを設置したのだろうが、足の悪い高齢者には大変助かる。

エレベーターの出口には大きなスーパーがあって、買い物客で賑わっている。自分もも中に入ってみる。このアルファマは昔からの漁港で、どんな魚が売られているかの興味もあった。魚は世界共通。近海で獲れる魚は中ブリで、日本で見るのと差して変わらない。名前の表示はポルトガル語で、分からないが、日本でも見慣れた魚だ。アジとかイワシとかタラのようなもの。ユーロ表示だからピンとは来ないが、値段も同じ位か・・。これからリスボン郊外のシントラへ行く予定だ。ここで魚を買う訳にも行かず、リンゴを3個程買って、スーパーを出て、ロシオ駅に向かうことにした。


リスボンの銀座通り、プラダ通りを横切り、ロシオ駅に向かう。
イメージ 6



ロシオ駅からリスボン郊外にあるシントラに向かう。
イメージ 7



近郊電車で乗客は多い。
イメージ 8



市街地のトンネルを抜けると直ぐに郊外に出る。珍しい水道橋が見える。
イメージ 9



落ち着いてきたので、先刻スーパーで買ったリンゴを取り出す。
イメージ 10