ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(92)アルカサル宮殿。


アルカサルにはイスラムの様式が散りばめられている。
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この庭苑は650年程前のスペイン王、ペドロ1世の大改装によるものである。
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  • 細かい細密画など、イスラムそのものだ。イメージ 3
  • タイル敷きの地面と広大な庭園が続く。イメージ 4
  • 広い宮殿内、どこを見て回ったら良いのか、分からなくなる。ガイドが必要だ!イメージ 5
  • 迷路に入り込んだようだ。イメージ 6
  • 王宮最奥部に向かう。イメージ 7
    ああ、中庭に出た。
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さてこれからアルカサル宮殿の観光だ。チケット入り口は行列を作っていたが、宮殿内は広いせいか、人はまばらに見える。この宮殿は元々はイスラムの王、ナスル王朝のものだったが、キリスト教徒の国土奪還闘争により、ナスル朝はグラダナのアルハンブラに撤退し、空き家になったこの宮殿をイスラムの支配から解放させたカトリックの王が奪い取ったものである。

であるから、建物、間取り、庭苑、様式、等々、多くの部分でイスラム風が残されている。何よりもセビリアを支配した何代目かの王、ペドロ1世はイスラム風に傾倒していて、本人自らはイスラムの服装をし、宮廷内でもアラビア語が使用されていたという。病嵩じてか、この宮殿をアルハンブラに匹敵するようなイスラム宮殿にすべく、各地からイスラム職人を呼び寄せ、大改装させて、今の様式が残されたとのことである。それは今から650年程前の話だ。

宮殿内を歩く。確かにここはどこから見てもイスラムの宮殿と思えるだろう。円形を帯びた窓枠、タイル模様のフロア、壁面の細密画。それにバカでかいコブラン織りの壁掛け絨毯だ。何百人の職人がどれ程の時間と労力を費やしたんだろう。当時の富と財宝の象徴。ここにはアルハンブラシンメトリックな美しさはないかも知れないが、それを凌駕する富の蓄積がある。それは丁度イスタンブールのトプかピ宮殿で出会ったようなイスラムの、エキゾチックな美しさに他ならない。


シンメトリックな中庭。見事な造形だ。
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記念写真を1枚。
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コブラン織りの間。イスラム幾何学的模様だ。
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どれ程の労力が費やされたか・・
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これから至宝の間にやってくる。
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巨大なコブラン織り。これ1枚でどれ程の価値があるのだろうか・・。
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セビリアの繁栄が巨大な絨毯に織り込まれている。