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日々の連続

由美子、難病SLEとの戦い(2)SLE

 
SLE(システミック・ループス・エリトマトーデス)とは「全身性エリテマトーデス」の英語表示で、いわゆる膠原病の一種である。膠原病には関節リューマチレイノー症、ベーチェット病等があり、それ等の病変は自己抗体の異常から来ているものとされている。抗体とは身体の中に存在している電子顕微鏡サイズの免疫の一種(免疫グロブリン)で、その抗体は本来は身体の外部から侵入してきた細菌やウイルス等の病原体(抗原)をやっつける役割を持っている。健康体の人間ならその抗原に対する抗体反応が上手に作用し、健康体を維持する役割を果たしているが、人によっては何らかの異常により、この抗体が外部の敵をやっつけるのではなく、自分自身の健康な組織を攻撃するような異常行動を起こすこともある。それ等の異常な抗体が自己抗体と呼ばれ、医学専門的にはSLEを発症させる自己抗体は抗核抗体と区分されている。
 
前記のように、身体に現れた症状により、その膠原病がどの症例に該当するかは診断できるが、その発症原因が現在まで解明されていないので、現在抜本的な治癒の道筋は建てられておらず、症状を緩和させる対処療法しかできない不治の病であり、国の難病に指定されている。膠原病患者の中では関節リューマチに次いで多く、今現在国内では約10万人がいると言われ、その圧倒的多数は女姓となっている(約10対1の男女比)。
 
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