ちゃおチャオブログ

日々の連続

江南周遊(31)無錫の唐城。

唐の時代を模した大きな映画セットが作られている。
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前方の七重の塔など、実際の本物のように見えるが・・。
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かなり大きなテーマパークだ。長安都大路を模しているのか・・。
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七重の塔は中には入れないが、近くで見ても本物のように見える。
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無錫の唐城と言っても唐の時代のお城ではない。現代のものだ。何年か前この場所で唐の時代の映画撮影が行われ、その時に作られた時代物のセットが、そのままの形でテーマパークとして残されたものだ。こうした例は中国では多い。商魂逞しいというか、一度作ったものを、役目が終わったら取り壊す、ということではなく、そのまま別の形で利用する、ということだ。日本でも千里丘陵大阪万博跡地などにもその例はあるが、中国程は大々的な跡地利用はない。3年前のこのコースでの阪急ツアーで乗船した太湖の遊覧船にしても、三国志の映画のセットに使われたもので、他にも、例えば開封では北宋時代の巨大なテーマパークが作られていた。経済興隆と共に、過去の栄光の時代を懐かしむノスタルジックな気分が国民の間に浸透してきているのだろう。

城内は、昔の唐代に似せた七重の塔や太和殿のような建物、それらしく造られた街区などもあるが、全体が新しく、風雪を経た歴史的な重みと言うものは感じられない。所謂パークでの歴史ごっこ、さもありなんとするお遊びのような場所だ。尤も中国には日本のお城のような天守閣を中心とした石垣で守られた堅牢な城とは違って、街全体が土塁で守られていて、一つの都市をお城と言っているのであって、北京市全体を北京城、南京市全体を南京城と言っているように、町全体が城と呼ばれているので、今歩いている唐代の街区も、範囲は狭いが、城と言えば言えないこともない。

中国の長い歴史の中で、何時の時代が一番繁栄していたのか、自分には知る由もないが、唐の都長安を頂点とした唐代も一時代を築く反映した時代に違いない。この頃、中国の版図が最大に広がり、その領土は現在に継承されている。中でも玄宗皇帝の時代は唐の文化の爛熟期にも当たり、妃の楊貴妃の妖艶さは中国4大美人の一人に数えられ、今朝蠡園で見た范蠡(はんれい)の妃、西施と美を競っている。その楊貴妃が入浴したという温泉施設もこの唐城の中に作られてると言う。が、探してみてもどれがそれなのかは分からなかった。以前長安の郊外、華清池で大きなプールのような温泉池を見て、楊貴妃が肌滑らかにした浴場も見たが、このテーマパークの中に、それらしきものは発見できなかった。まあ、兎も角唐代の雰囲気だけは楽しむことにしよう。


長安の大雁塔、小雁塔を模した仏塔なのか・・。
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楊貴妃の入浴した温泉、華清池はどこだ??
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仏塔の前で、取り敢えずは記念の写真を1枚。
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どこかのお寺のようだが、どのお寺かは分からない。空海が修行した青龍寺ではないと思うが・・。
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