ちゃおチャオブログ

日々の連続

7.23.(火・晴れ)何が彼を変えたのか・・。野川。

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凶悪犯、青葉真司の生い立ちがぼんやりながら報道されるようになってきた。彼は茨木常総市で生まれ育ち、珍しくも父子家庭だったようだ。一般的には父親が飛び出し、母子家庭で育つ子供が多いが、この家庭は父子家庭だった。母親がどうなったのかは報道では不明だが、小さい子供を抱えた父親は大変だっただろう。今現在父親が生存中かどうかは不明である。30歳の時の子供とすれば、今生きていれば71歳、40の時の子なら81歳だ。父親がまだ生きているとすれば、何を語るか聞きたかった。

家庭は裕福ではなかったのだろう。或いは平均以下の所得だったのか、彼は定時制高校を出て、県の臨時職員として採用される。3年間クリアボーイのような仕事をしていたようだが、当時の上司の話では仕事ぶりは真面目だったようだ。今の凶悪事件を起こす男とは想像もつかない、普通の青年だったようだ。

それが何らかの県の都合により、県庁を解雇されてからの彼の人生は暗転したようだ。県庁を解雇されて以降の足取りははっきりしないが、今から10年程前茨城県内のコンビニで2万円程の強盗をし、3年間服役した。33-4歳ころ出所したと思われるが、それから6年、今回の犯行に及んだ。直前住んでいた埼玉のアパート住人の話等によれば、夜中に起きだし奇声を上げたり、暴力的な言動もあったりして、かなり常軌を逸した行動が見られた。この時は既に精神的に病んでいたようだ。服役した3年間で、矯正されるどころか、逆の廃人を作ってしまったようだ。

自分自身、生きていてもしょうがない、無意味だと思って生きていた。キルケゴールの絶望の人生を生きていた。本来静かに自殺でもしてもらえば、今回の全く無関係な34人の命を奪うこともなかったのだが、彼は社会に対する逆恨みが嵩じ、その復讐の為、誰でもよい、他人を殺すことに自分の人生を掛けた。そのターゲットが京都アニメだった。本当は、彼も一緒に死なせてやれば良かった。高度医療で多額の税金を使うこともなかった。

世の中には第2第3の青葉は五万といる。表に出てきていないだけのことだ。人生のどこかの時点でボタンが掛け違い、人生は暗転し、その結果を自分以外の社会、親兄弟、世の中の責にする。こうした人間を拾い上げ、本来の道に戻していく、行政の役割は重大だ。

午後、曇りがちだったが、久しぶりに野川を歩く。合歓はもう散っていた。


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