ちゃおチャオブログ

日々の連続

サイゴンの3日間(13)Handicapped Craft Shop.

今日の戦場参加者は合計で4人。バンコクを出て小1時間ほどの場所で身障者制作工房兼土産店に寄る。

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ハンディキャップの人々が熱心に漆塗り作業をしている。

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この人は下絵作りの人のようだ。どんな図柄を考えているのだろう。

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ベトナム戦争時、米軍は森に潜んでいるベトコンを森の中から追い出すために大量の枯葉剤を空中散布した。緑豊かな森は丸裸になり、ベトコンに取っては身を隠す場所がなくなってしまった。そこで今度はトンネルを掘って地下に隠れることにしたのだが、今日これから行くクタの地下要塞はそんなトンネル作戦の中でも最大のものだ。この森の中のべトコンをあぶりだす為に使われた枯葉剤は、戦争が終わった後からも大変な社会問題を起こした。この薬物の影響で、ベトナム各地に奇形児や身障者が生まれたのだ。その一例が、以前日本でも大きなニュースになったベトちゃんドクちゃんの二人の兄弟で、身体の下半身がくっついて生まれたのだが、日本に移送され、日赤の医師団によって、無事に分離手術が行われたのだ。

 

こうした身障者を救済する目的で、ベトナム各地にはHandicapped Craft Shopができている。米国、その他の国からも救済資金が供出されているのだろう。以前メコン川を遡上した際、サイゴンからマイクロバスで河口の町ミトーまで行ったのだが、その途中にも身障者工芸店があり、その時は銀の細工、銀線を上手に加工し、ベトナムの風景を制作したものだったが、お土産物に1枚買い、その後の旅行、カンボジアからラオスを経てタイのバンコクまで大事に持ち運んだことがあった。

今日も又、クタの地下要塞へ向かう途中、そうした工芸店の一つに立ち寄ることになった。今日のツアーの参加者が合計で4人。自分が最初にピックアップされ、次に近くのホテルで白人男性。最後に町中からは少し離れた場所でインド人二人をピックアップし、片側4車線の広い国道を北上し、小1時間ほど走った先で、休憩を兼ねてのCraft Shopだ。ここのショップは漆製品が主体になっている。分業作業で、デザインから始まって下絵作り、下地、本塗等々、案内嬢の解説付きで、細かい作業を説明してくれる。我々は4人だが、それぞれ前後には別のマイクロでやってきた小人数のグループとか、ツアーバスでやってきた団体さんも順番待ちで、興味深そうに作業を見守っている。その作業工程を見終わると店舗に案内されるのだが、残念ながら店舗内撮影禁止で、見事な工芸品の写真撮影は叶わなかった。前回のメコン川の店と比べ、こちらは全体に割高で、買うのは止めておいた。

 

およそ10人ほどが流れ作業で漆工芸品を作成している。

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民芸ショップから更に小1時間、目的の戦場跡に到着。ここは資料館だ。今日のガイドのジョニーさん。

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米軍の砲弾。

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