ちゃおチャオブログ

日々の連続

愛媛(伊予一国)ドライブ巡礼(30)内子町歩き。

内子座を後に、やまもも通りに向かう。白壁が美しい。

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内子中央通り。余り人は観えない。

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通りの真ん中辺にある旧警察署。この1-2階は現在観光案内センターとして利用されている。

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やまもも通りには旧銀行支店も保存されていた。街路樹はやまももだ。

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  • 道路の向いには旧内子駅の立て看板があった。昔は鉄道が町中を横断していたのだ。

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  • 内子の町は今朝歩いた卯之町よりは10倍以上も広い町域ではあるが、それにしても大した範囲ではない。ぐるっと回っても1時間はかからないだろう。今朝ホテルAZにチェックインした際、飲み放題プランの夕食をお願いしたので、今晩の夕食レストランを探す必要もない。先刻中央通りを歩いた時には、それらしい食堂やレストランは見当たらず、ホテルで予約しておいたのが正解だった。この町は多分通りすがりの町なのだろう。他所からやって来た訪問客は内子座を見て、少し周辺を歩き、また直ぐにもどこかへ去っていく。余程の用事がない限り、この町に泊って、どっしり腰を据えて観光しよう、などとの客は稀有に違いない。

  • 10分程内子座の周辺を見て回り、案内板を読み、近くの街並みを歩くことにした。この町には「やまもも通り」があるらしい。やまももは山桃とも書き、5-6月頃、サクランボとミニトマトの中間程の大きさのエン脂色の実を付けて、自分にとってはサクランボよりも美味に感じるが、原産地が中国南部、台湾等で、日本では九州、四国の温暖地に自生し、伊豆半島でも少しは自生していた。子供の頃、この実を食べるのが初夏の楽しみだった。いつか台湾に行った時、町で売られていたが、温かい気候のせいか、日本産よりは少し大きめで、だが、味覚の方は大きさに比例して美味しい、というものではなかった。矢張り、自然の味覚は日本産が良い。

中央通りの案内板にやまもも通りがあると知って、大体の見当をつけて行って見る。白壁の綺麗な軽の車がようやく1台通れるような細い路地をあちこち歩き、成程、この町は裕福だ。白壁は真っ白に塗り替えられ、戦前の古い家屋にしてもそれなりにメンテナンスされ、今にも崩れ落ちそうな貧相な建物はどこにも見られない。どこの地方も人口の過疎化で苦しみ、この町も例外ではないだろうが、過去の蓄積がこの町を支えているのだろうか。考えてみれば、高速道を使えば松山まで1時間もかからない。交通費が割高になるが、或いはここに住んで、松山まで通勤している人もいるかも知れない。

やまもも通りの中ほどに、白い立派な建物がある。戦前の銀行支店だったようだが、今は記念館として保存されている。戦前の建物で、街中にこれ程大きな銀行支店、この町の繁栄が想像された。道路を隔て旧内子駅の立札も見えた。昔は鉄道がこの街中を通っていたようだが、新しい線路が町の郊外にできて、先刻大洲から来た時に、五十崎から先国道はこの予讃線と並行して走り、内子の町に入る直前、前方に新駅が見えた。そうだ、学生、サラリーマンはこの鉄道を使えば、より安く便利に行けるだろう。松山ー内子―五十崎ー大洲ー八幡浜と、鉄道は過去のものではない。現代に生きている。

この町中の旧駅立て看板を見て、新駅まで行って見ようかと思ったが、歩くとかなり距離があるようだし、途中で止めた。駅に向かう途中大きな公共建物があり、前の広場も広々としていたが、建物は休館の様だし、広場に遊ぶ子供の姿も見えない。施設は新しいがどこも無人で、何かゴーストタウンの感じ。正に地方の大きな公共箱物と少子化を象徴している。それから又中央通りに戻り、その先の旧商店通りを歩き、ここが多分昔の国道56号線だったのだろう、殆ど半分程が店を閉じた、人通りの絶えたような通り、昨夜宇和島の門屋の隣の小母さんがこぼしていた、「町が外へ外へと広がって行って、町の真ん中は店が潰れ、人も居なくなってしまって・・・」を思い出しつつ、通りを歩く。

そう言えば、今日午後八幡浜を出てきたが、街の発展は旧市街を出た県道沿いの郊外の方が賑やかな感じだった。多分旧市街地にあったであろう警察署も今はこの郊外に移されていた。どこもかしこもドーナツ現象、旧市街地の空洞化が目立つが、ここ内子は規模が小さいだけにそこまでには至らず、むしろ、自然消滅型に市街地は消えていき、今朝訪問した卯之町のような箱庭のような、時間の止まった歴史景観市街地のようになって行くのだろう。再び、余り生活音のしない狭い路地を通り抜けて、ホテルAZに戻った。

 

新駅まで行こうとしたが、歩き疲れ、諦める。ここは何かの公共施設だ。

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情報館と言うらしいが施設は閉じられ、前の広場にも遊ぶ子はいない。寛ぐお年寄りも見えない。

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ホテルに戻る途中にあるイーハトーブの店。パン、ケーキ屋さんのようだが、モダンな名前だ。

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中央通りにある洒落た旅館「松乃屋」。昔からあるようだが、よもや、卯之町の「松屋旅館」の姉妹店?

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昔の通り、街並み保存地区に向かう。

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