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日々の連続

愛媛(伊予一国)ドライブ巡礼(59)四国霊場第五十六番泰山寺へ参拝。

南光坊の隣には、別宮大山祇神社がある。

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別宮大山祇神社。今は神仏分離令で、南光坊から別の場所に移されている。

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次にやって来たのは、第五十六番泰山寺

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駐車場にはこの周辺のしまなみ海道の案内図も出ている。ここから海峡迄は意外と近い。

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泰山寺本堂。右は庫裏。

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やや小ぶりの本堂だ。大師作成の地蔵菩薩がご本尊。後ろの山が泰山、金輪山。

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次の霊場第五十六番泰山寺はここ南光坊からはおよそ4キロの距離。車では10分程度だろう。今治市街中心部から少し郊外の田園地帯に出た所に寺はあった。この辺りも田んぼが多い。田んぼを埋め立てて宅地にしたような住宅も多い。弘法大師がここを巡錫した当時、近くを流れる川がしばしば氾濫し、住民は困っていた。そこで大師が指導して住民と一緒になって堤を造り、洪水を止めたとのことである。爾来この辺りは豊かな水田になっているようで、1200年経った今でも周辺には田植えが終わって間もない水田が見えている。

お寺の周辺には古い集落が街道沿いに蝟集していて、寺は山の端を切り開いた周辺よりは4-5m高い台地の上にあった。山の中でもない、町中でもない、郊外型お寺の典型だ。寺の周辺の人々が檀家となって、この寺を守り立ててきたに違いない。田んぼを埋め立てた駐車場から狭い旧道を横断して、4-5mの石段を上って境内に入る。石段の正面に庫裏兼納経所がり、その左手に本堂がある。

石仏の多い寺だ。本堂の前には真言十三仏の石仏が建っていて、それより一回り大きい地蔵像も建っている。この寺のご本尊は地蔵菩薩弘法大師が彫られたものと伝わる。境内の地蔵像は勿論近年になってからの製作だ。本堂にお参りし、十三仏は全て真言をすらすら言える訳ではなく、真言を唱えるのは止めにして、合掌で済ませた。ただ、お地蔵さんについては、しっかりと真言、おんかかかび さんまえいそわか、と唱える。

庶民、人々に最も身近な仏様、お地蔵さん。昔は、道路も舗装してなく、土喰の道路の辻々に地蔵なり、道祖神なりが立っていた。人々の生活の中に馴染んでいた。今は道路も拡張され、アスファルトになり、邪魔な石像は撤去された。近代化と共に、日本人から宗教心が失われていった。しかしこの寺では、人々の困窮を救済してくれたお地蔵さんとして、今でも、又この先の数百年も、人々がここに生活している限り、この寺のご本尊としてお参りされ続けるだろう。納経所でお印を頂いている間、地元の檀家なのか、10数人の黒服、黒ドレスの人々がやってきた。これから何回忌かの法事が始まるのだろう。

 

  • 奥に大師堂がある。

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    • 本堂の前には地蔵菩薩、及び真言十三仏の石仏が建っている。

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      寺は周辺より4-5mの高台に建っている。この先に駐車場がある。

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