雲が厚くなったが、直線状の海岸線が見える。
四国高知か九州か・・。判然としない・・。
前頁で「富士山再見」とのタイトルにしたが、果たしてこれが正しい日本語かどうかは今でも分からない。普通「再見」というと中国語の「チャイチエン」、「さようなら」を意味し、日本語に直すと、「再び見る」のか「再び顔を出す」とか、よく分からない意味になってしまう。中国語の「再見」自体近年になって出来た造語で、英語の「See Again」、「又お目見えしましょう」を直接的に中国語に置き換えたものであり、いつの間にか今では中国語の別れの挨拶言葉になっている。中国語の「又会いましょう」と日本語の「再度お目見え」は底の部分では似通ったものだが、ニュアンスは大分違っている。いずれにしても窓の外の富士山は4-5分で視界から消えてしまったので、「富士山再見」として「富士山さようなら」でも良い訳だ。
早くも4月からの台風の影響で、全体に雲が多く、眼下の視界は良好でない。富士山の次に見えた雪山が最初は八ヶ岳連峰かと思ったが、飛行機が富士山を通り越して山梨側に入った訳ではなく、そのまま富士山の正面を飛行していたのだから、今は駿河湾上。だとすれば、この雪の連山は南アルプスに他ならなかった。水蒸気の多い眼下の景色だが、よくよく見れば海岸線は弧を描いていて、まぎれもなくそれは駿河湾だ。それから又下界は雲に隠れ、次に海岸線が見えたのは、長い直線状の海岸線で、そこは四国徳島のサーフィンの町大洋町辺りか、もう既に九州に入っての宮崎のシーガイアのある海岸なのか、上から見る限りでは、よく判断できなかった。
その後は又雲の上の洋上飛行。眼下に地表が見えないのは、先刻の半島は宮崎最南端の日南海岸、鵜戸神宮のある当たりかも知れない。今朝は3時起き。昨夜は12時過ぎに布団に入ったので、3時間も寝ていない。暫く転寝しよう。いつまでも眼下を見ていても、今回も又前回同様、機上からエメラルドの海を見ることは出来ないだろう。コロナ禍で動き回っているから、天も味方をしてくれないのだろう。自然と午睡ではなく、朝寝モードに入ってきた。ピーチ機のピンクのスチュワーデスを見ながら、ピンクの夢でも見ることにしよう。
眼下はウロコ雲で覆われてしまった。
桃はピンク。ピーチは機体もピンクで、エアーホステスもピンクの制服。
どの辺りだろう‥。洋上の島のようにも見えるが・・。
五里霧中になってきた。さて、ひと眠りしようか・・。