ちゃおチャオブログ

日々の連続

石垣再訪(17)石垣最北の郵便局で。

伊原間の浜辺は遥か先まで続いている。先の船越は霞んで見えない。

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この広い浜辺にいるのは、今現在我々二人だけだ。

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この海の向こうに宮古島がある。が、元より150キロ先の島は見えない。

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この浜辺の記念に1枚写真を撮ってもらう。

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石垣に限らず人口過疎の土地を走るバスはどこも同じようなものだろう。営業的には真っ赤っかで、会社は慈善事業で走らせているようなものだ。ただ車の無い人に取ってはバスは唯一の交通手段であり、そうした弱者救済の目的で、市なり県、或いは国の出先機関沖縄開発庁辺りがバス会社、東交通には路線が廃止にならないよう、陰に陽にバックアップしているに違いない。そうした事情で、この石垣ー伊原間も1日3本の運行、即ち朝の1便と、今乗って来たこの昼便、それと午後の1便だ。

 

時刻表を見ると午後の最終は3時半発。今乗って来たバスは、郵便局の横の駐車場に待機していて、到着した30分後にUターンして石垣に戻る。運転手はバスの中で30分間の昼寝をしているか、或いはお弁当でも食べているのだろう。Inaさんと相談して、このバスで戻ることにした。ここで3時間いても、見る所は海と、その先の灯台位だ。しかもお昼が食べられるような食堂とかコンビニ雑貨店も見当たらない。久松五勇士の碑を見て、海に出て砂浜をバックに写真を撮る程度のことだから、30分もあれば十分だ。

 

12時半のバスに乗り遅れないように、早めにバス停まで戻ってくる。遅れたら次のバスまで3時間も時間つぶししなければならない。10分ほど早めに戻って来たが、運転手は相変わらずバスの中で昼寝をしているようだ。それではと、ここ石垣の最北の郵便局から孫に絵葉書を出してやろう、と郵便局へ行く。建物も新しかったが、室内は広々していて局員が何人いてもおかしくない程に充実しているが、実際はまだ30前の女性局員が一人で切り盛りしているようだ。と言っても過疎の郵便局、1日にやってくる人も何人もいないだろうから女性一人で十分賄えるだろう。

 

絵葉書はあるか聞いたところ、にこにこして数種類の沖縄絵葉書を出して来た。150円だから普通の値段だ。郵便局で売っている絵葉書だから、郵便料込みかと思っていたら、切手は別売りで160円とのこと。チョ、チョ、ちょっと待って.ハガキは1枚63円じゃないのか? なんで160円も払うの? この郵便局が町中から遠く離れているので、余分な配達料でもかかるの?と聞いたところ、このシーサーの絵葉書は真四角ではなく、間に切れ込みが入っていて、定形外郵便となる。従って切手代は160円とのこと。オイオイ、ちょっと待って下さい。切れ込みは普通ハガキよりも面積を小さくしていて、何でその倍以上の切手代を払う必要があるの? 彼女に文句を言っても始まらないが、余りにもお客の立場を無視した郵便局の勝手な屁理屈が頭に来て、買うのは止めた。バカらしい。こんな殿様商売をしているから、郵便行政は斜陽の一途をたどって来たのだ。こんなバカげた話に絵葉書を買う人もいないだろう。皆ズルは嫌いだ。

 

その場で孫に書いて送る時間が省け、バス停に戻って来た時も運転手はまだバスの中だったが、少し待ってバスはやってきた。後は1本道で石垣に戻るだけだ。折角の自然の景観に触れられ、心も洗われた思いもしたが、郵政公社の上の人間のずるい考え、せこい儲け主義に気持ちも台無しになった。少し遅くなるが石垣に戻ってトニーさんの店に行き、昼食にしよう。純朴な彼に会えば、少しは気持ちも晴れるだろう。

 

ああ、浜辺にはハマユウも咲いている。

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郵政上層部のずる賢い考えに少し気分を害し、真っすぐ石垣に戻って来た。

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この通りにもユウナが綺麗に咲いていた。人間と違って花は裏切らない。

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さあ、トニーの店にやってきた。トニーも裏切らない。

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