ちゃおチャオブログ

日々の連続

石垣再訪(36)帰京の朝。新石垣(南ぬ島)空港へ。

離島の朝、ホテルの部屋を最後にする。

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部屋の窓の下に遠洋航路フェリーターミナルの建物が見える。

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石垣港の向こうには前回泊った先島ホテルの前のサザンゲートの橋が見える。

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石垣市立図書館。この写真は2月の時のものだ。

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三泊四日の石垣の旅は今日で最後となる。目的とした波照間へは台風2号の影響で行くことができなかったが、それに代わって前回2月同様の収穫の多い旅になった。東横イン7階の部屋からは、眼下に外洋航路フェリーターミナルのビルが見える。コロナで外国との往来がストップし、本来なら活気のある筈のこの建物も、4日間、人の気配も感じられず、閑散としていた。更にその先、石垣港の反対側には、前回泊った先島ホテルのすぐ前にあったアーチ橋、サザンゲートブリッジも遠くに霞んで見える。建物にしても湾にしても橋にしても、今日が最後かと思うと、名残惜しさを感じる。もう一度来るかも知れないし、もうは無いかも知れない。そうなっても良いように、思い出に残して置こう。

 

ホテルから歩いてバスセンターに向かう。途中赤瓦屋根の市立図書館の前を通る。朝のこの時間図書館は既にオープンしているのか、館内に人の動きが見られる。一度は入って見たいと思っていた図書館だったが、結局今回も又時間が取れず、パスしてしまった。もしも次に来ることがあれば、次こそは叶えよう。と言ってももうそんな機会はやって来ないだろうが・・。

 

その市立図書館の交差点の直ぐ先に昨日最後の飲食をした「鰓呼吸」がある。この店はオープンしてまだ2年目とのことだが、活気があり、昨夜も席がソーシャルデスタンスを取っていた関係からか、空席の目立った店内だが、実際は満席状態で、席に着くまで少し待たされた程に人気の店だったが、このコロナ禍の中でも良く頑張っている。他店と同様に、酒の注文は7時まで、閉店は8時となっていて、酒豪のInaさんと一緒、7時以降の追加が無しで済ませられるように、泡盛のボトルで頼み、最後の1時間、このボトルを開けるべく、飲む方も頑張った。

 

魚主体の店だが、Inaさんが「クジラのさえずり」をメニューで見つけ、食べてみる。今は日本はIWC,捕鯨連盟から脱退し、一定の頭数自由に捕獲でき、流通もされるようになったが、クジラにこんな部位があったとは知らず、初めて食べたが、以前食べ慣れた鯨肉とは大分違った、平凡な味だった。まあ、値段相応のものかも知れない。台湾は元々IWC非加盟で、台湾からの輸入品かも知れないが・・・。「鯨の囀り」。ホエールウオッチングのTV映像を時々見たり、聞いたりしたこともあるが、水中から飛び上がって、一気に空気を吸うときの何か物悲しい、何かを訴えているような、法螺の音のような印象があった。大きな鯨に似合って、大きな細長い舌ベラだったが、味覚は今一つだった。


しかしこの店の店名「鰓呼吸」を即座に読める日本人はどれ位いるだろうか。自分も2か月前、この店名を見た時、ハタと迷ったが、後ろに続く「呼吸」の文字を見て、「鰓」が「エラ」だと思い出した次第だが、もしも「鰓」だけ一文字で出てきたら、多分読めなかっただろう。今自分の周りででこれを「エラ呼吸」と直ぐにも読めた人が二人いた。一人はInaさんで、もう一人は旧知の大さんだ。二人とも酒豪ではあるが、酒豪であるなしとは関係なしに、流石に教養人である。「魚編」の付く文字は大概読めるのかも知れない。

 

飛行機の出発時刻は11時半で、バスセンターから空港までは30分も掛からない。10時半のバスで行く予定でいたが、丁度10時のバスが出る所で、それに乗って空港へ向かう。搭乗まで約1時間、空港内を歩くが、2か月前よりは確実に人が増えている。カフェショップも混んでいるし、土産コーナーにも買い物客の姿が数多く見える。時間があったので、屋上展望台まで上り、白保の海を眺める。空港建設時、「白保の海を守れ」と全国にも響いた建設反対派の運動も、今はそんな騒動など無かったがごとく、海岸線は白波を立てていた。建設が終わり、海も又自然に戻ったのだ。2か月前、西表で会ったバス運転手、児島さんは、この新空港が出来たことにより、那覇での乗り換えなしに東京に直行でき、又何よりも香港、台湾からの観光客を直接呼ぶことが出来、島の経済に取っては大変有難いことだ、と心から感謝していたが、多分、島民の多くもそういう思いだろう。まだ時間が早いが、屋上から搭乗口に戻ることにした。

 

「鰓呼吸」。この写真も又2か月前のもの。

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出発の1時間ほど前に新石垣空港へ到着した。

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別称、「南ぬ島空港」と呼ばれる。

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出発までの時間があったので、屋上展望台に上り、白保の海を見る。

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