ちゃおチャオブログ

日々の連続

紀の国訪問記(36)本州最南端潮岬。

串本漁港。向かいの大島に港は守られている。

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  • そうそう、以前はこんな感じの岩礁で、大島は陸地から隔たれていた。

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今は随分立派な橋が出来ていて、車で簡単に行き来できる。

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橋杭岩の辺りには大きなリゾートホテルもあるようだ。後ろは熊野の峰々だ。

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不確かな記憶だが、以前来た時は、向かいの大島は海の向こうで、間には岩礁が幾つも見えていて、船で無ければ渡れない島だった。それが今はモダンなシェイプのループ橋が本土と島を繋いでいる。いつ頃できたのかは知らないが、島民に取っては随分と便利になっただろう。トルコ記念館はこの島の先端部にあるが、電動自転車でこの橋を渡って記念館まで行く時間はない。自転車のレンタル時間は最大6時間で、朝借りれば殆ど1日中使用できるのだが、返却時刻が5時までとなっていて、自分が借りたのは既に3時半過ぎ。使用時間は1時間半もない。センターで聞くと、駅から潮岬灯台までは片道20-30分かかるという。往復では1時間はかかってしまう。灯台に行くのでギリギリだ。今回はトルコ館をオミットせざるを得ない。

串本漁港を過ぎると直ぐにも大島に渡りループ橋の入り口がある。往来する車はそれ程多くはない。過疎の島だから、行き来する人も少ないのだろう。この時間、潮岬灯台に向かう車も、灯台から帰ってくる車も少ない。コロナで観光冷えの状態だ。観光地はどこもフリーズしている。灯台のある場所は半島の先端部で、この半島をぐるりと半周するようにドライブウエイが作られている。どちらの向きから走って行っても灯台の前に出る。自分はセンターで教えらた通り、時計回りにこの半島周回道路を進んだ。電動アシスト自転車に乗るのは今日が初めてだが、スピードが出て楽だ。新設道路で直進が多く、ギヤをトップにして、フルで進む。

殆ど30分ほど走ると前方が開けて、平原の中に白い大きなタワーが立っている。漸く潮岬にやってきた。白い塔は展望タワーだ。その前には流石に数台の車も止まっていて、何人かの観光客も見える。しかし午後の時間とは言え、本州最南端の灯台がこれでは可哀そうだ。数十年も前、日本経済が不況で各鉄鋼会社の高炉の火が消え、「鉄冷え」などの言葉が流行ったが、今の観光業界にとっては、正に「底冷え」だ。身体の芯まで冷え切っている。この展望タワーも開店休業のようだ。開いているのか閉まっているのかさえ分からない。

タワーの前に自転車を置き、300m程先にある岬の先端部の展望テラスへ歩いて向かう。丁度アベックが展望テラスから戻ってくる処で、他には人の姿も見えず、急いで記念写真のシャッターをお願いする。本州の最北端、竜飛岬にはまだ行ってないが、最南端のこの場所は良い記念になる。展望テラスから目の前の海を見る。黒潮の海だ。心なし黒帯が重なっているように見えるのは先入観過多か。沖を貨物船がゆっくりと進んでいる。明治の頃この沖合でトルコ軍艦が嵐に遭遇し遭難した。大島の村民が総出で救助に向かい、何人かの乗組員が救助された。後年トルコ政府はその救助活動に多大の感謝をし、トルコ記念館を建てた。今回は時間が無くて寄れなかったが、次に又来ることがあれば、是非寄ってみたいものだ。

 

海岸を離れ、暫く直進道路を走ると、前方が開けてきた。もう潮岬だ。

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  • 半島周回道路の帰結点の辺りに展望タワーが建っている。が、今はコロナで開店休業のようだ。

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    岬の先端はこの先だ。

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たまたまアベックがいて、記念写真のシャッターを押してもらう。

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