ちゃおチャオブログ

日々の連続

紀の国訪問記(44)太地周遊。町内巡回バスの運転手と。

町内巡回バスは1回の乗車に付き100円。小金井のミニバスと同じだ。

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湾の中に小島があり、天然の防波堤になっている。

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巡回バスは丘の上の住宅地に向かって上って行く。

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丘の上には「灯明崎」という見晴らし公園もある。

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太地町内の循環バスは30分~1時間に1回位回ってくるようだ。乗車1回に付き100円。自分の地元小金井市にもミニバスが走っていて、こちらも1回100円。どこの市町村でも足のない高齢住民へのサービスでこうしたミニバスを走らせているのだ。このバスも途中から二人の高齢者が乗って来て、途中の民間病院前で下車した。運転手も高齢の男性で、どこかのバス会社を定年退職し、再興用されたような感じだ。

 

運転席の後ろに備えられている運賃箱に100円入れて、それとなく運転手に話しかけてみると、自分のような観光客が多いのか、答えるのが面倒くさそうに、「自分はこの町の出身ではない、勝浦から来ている。この町のことはよく知らない。」と不愛想だ。「ああ、勝浦ですか。隣町からですね。」と畳みかけるように話すと、「勝浦は隣と違う。大分離れている。」と言って、何かあくまで会話を拒否する態度で、会話はそのまま途絶えてしまった。考えてみたら、運転中の運転手に話しかける自分の方が非常識だったのだ。その後は黙って外の景色を眺めることにした。

 

バスは太地湾にそって巡回し、湾を見下ろす丘の上に上がり、眼下に太地湾が見下ろせる。湾の形状はどことなく土佐清水に似ている。湾の真ん中に小島があり、それを取り巻くように湾が腸の様に半円を描いて巻いている。湾口はすぼまっていて、これでは高潮も津波も防げるだろう。天然の良港。映画で一躍有名になった、コーヴ、鯨を捕獲する湾はどの辺か聞くことも出来ず、仮に聞いたとしても答えは無いだろうし、この太地の湾のどこかに映画の舞台はあるのだろう、と想像した。

 

バスは数百m置きに停車するが、乗り降りする客はいない。しかし、そこにバスストップがある以上、一旦は停車する。時間待ちなのか、元々のスケジュールなのか、大きな記念館の前で暫く駐車する。丘の上のクジラ博物館の様だ。しかし今はコロナ禍で閉館中。運転席を降りた運転手と二言三言話を交わす。先刻通りすがりにチラと見えた落合博満の立て看板が気になり聞いたところ、「中日監督の落合は、この丘の先に大きな別荘を持っていて、毎年やってきていた。ここ2年、コロナで来てはいないが、その別荘地に記念館を建てて、3冠王の表彰状とか、いろいろの記念品を飾ってある。太地へやってくる観光客は、クジラよりはこの落合記念館を訪ねる人の方が多い。」との事だった。そんな話を切り上げるようにして、博物館の前でバスは2‐3分時間待ちした後、再び坂を下って、最初に乗車した漁協前に戻って行った。

 

ああ、丘の上には落合博満の記念館もあるようだ。

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丘の上の建物はクジラ博物館のようだ。

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丘の上から太地の港を見下ろす。

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どこにコーヴがあるのか分からないが、太地は天然の良港であることには間違いない。

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