ちゃおチャオブログ

日々の連続

3.20(日・曇晴れ)ロスキミールと八紘一宇。最悪のシナリオ。

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戦前の日本国・軍のアジア進出は、八紘一宇の思想的バックグラウンドの元に行われた。日本は、アジア進出、白人植民地支配からの解放行動と主張してきたが、日本以外の諸外国はそれを侵略、武力侵攻と批難し、即時停止を求めていた。この八紘一宇の思想というか考えは、それ程古いものではない。昭和八年、満州国成立の頃より流布し出し、最終的にはこれが戦争遂行の主たる目的に昇華した。

五族協和をうたった満州国は、実質的には日本民族が最上位で、次に朝鮮人満州人、下位に中国人が置かれていた。5族協和は理想とする名目だけのことで、実際には軍部、関東軍を背景とした日本国・人が支配者であった。

この八紘一宇も同様に、仮に日本が戦争に勝利し、アジア各国が欧米列国から解放され、一つの大きな連合国家となったとしても、その主役は日本であり、八紘一宇の思想とは違って、日本国が支配的な地位を占めることになっただろう。それは満州国の成立と経過を見れば明らかなことである。

 

今ロシアが行っているウクライナ侵略戦争は、正に戦前の日本が八紘一宇の名の元にアジア各国を侵略して行った歴史の再現だ。ロシア人はそれをロスキミールと呼ぶ。大ロシア主義とでも訳そうか。ロシアを中心とした周辺国を従え、腐敗した欧米自由世界とは全く異なる規律した、純度の高い文化、芸術、伝統を守ろうとする世界で、帝政ロシアが追い求め、ソ連邦の崩壊により失われたものである。

プーチンはこの思想に感化され、周辺国に武力侵略し、毒された自由社会からの解放者として、大ロシア、ロスキミールの帝王ならんとしている。

一度洗脳された思想は容易には変えられない。戦前のソ連があらゆる手段を講じて一般人を共産主義者に洗脳した経緯は、プーチンもロシア人の誰でも知っていることだ。プーチンは今自分自身がこのロスキミールの虜になっていて、自分自身が変えられないことを知っている。

 

この戦争を止めるには、プーチン以外の他の力がプーチンを倒す以外にないが、国内の締め付けは厳しく、未だ尚タガが緩む気配は見せていない。このまま戦争が付き進んで行った際の最悪の結果はどうなるか。バイデンは核の脅威には触れてはいるが、ロシアが3年前に開発した巨大水素爆弾、その脅威については触れていないし、マスコミもこの巨大水素に関し、全く報道していない。一説によれば、この巨大核爆弾3個で、日本国は消滅すると言われている。現在ロシアが何発の巨大核を持っているのか自分は知らないが、仮に6個もあれば、米国は消滅するだろう。

最悪の予想は誰も考えたくないことだが、今すぐの問題としての食糧飢饉、戦争継続によって、ウクライナの小麦生産が出来なくなれば、世界で数百万、数千万人単位の餓死者が出るかも知れない。その被害はお金のないアフリカ諸国に大きく出るだろうし、インドも例外ではない。この戦争を止めなければ、多くのインド人餓死者が出るということを、今日インドのモデイ首相と会談する岸田総理は強く主張しなければならない。インドがロシアを応援することなどもっての他で、その被害は自国に跳ね返ると。

 

自国ロシアが経済的に破綻するのが分かっていても戦争を止めようとないプーチンはさながら地獄の使者だ。戦前の日本軍部が国家の護持をとなえて、原爆が落とされるまで戦争を止めようとしなかった行動の再現だ。地獄の使者プーチンは、スターリンが2000万人を殺して、地獄の帝王になったように、自分は4000万人を殺して、スターリンよりも更に悪辣な地獄の帝王を狙っているのかも知れない。世界を滅茶苦茶にして、地獄の帝王になると。それは考えたくない最悪のシナリオだが、今のプーチンを見ていると、世界の人々の本当の地獄はもう直ぐやってくるかも知れない。そうならないことを願い、ハルマゲドンの戦いにならないことを願う次第だが・・・、願いが常にかなえられるとは限らない。

 

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