ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国観音霊場巡り(13)清水寺本堂に参拝。

三重塔からは崖上の細長い回廊に沿って本堂に向かう。

 

早くも紅葉が始まっている樹木も見える。

 

1000年の都、緑濃い山寺だ。

 

正面の山が音羽山。左が本道で、右に舞台がある。

 

 

清水寺三重塔の高台からでも十分京都市内は眺められ、忙しい人はこの先に行かずに、ここで引き返しても十分見晴らしを堪能できるが、時間があればここまで来たら是非檜舞台まで行って見たい。国宝の本堂と檜舞台。清水寺は都が奈良から京都に移る以前から既に草庵が結ばれ、奈良末期、坂上田村麻呂が仏殿を寄進し、本尊十一面千手観音を安置してから民衆の信仰を集め、この本堂に安置するご本尊に雅楽能楽、歌舞伎や法要等を行うために、平安時代中期には既に懸崖の舞台が建築されていた。高さ10数mの懸崖造り。この時代にあって、大変な技術力である。

 

三重塔からは拝観料を支払って本堂に進む。山の斜面を利用して作られた本堂は横長で、石造りの手摺に沿って進む。右側は崖で、欄干の下には茂った樹木の葉が波打っている。観光にやって来た訳ではないので、靴を脱いで左側の本堂内陣に上がり込む。外の檜舞台には沢山の観光客がいて、辺りの景色を眺めているが、この内陣のご本尊の前までやってくる人は少ない。今日2番目の観音霊場。十一面千手観音菩薩は御簾に隠れて見えないが、般若心経を唱える。

 

お経が終わった後、隅の方にいた女性が話しかけてくる。手に持ったローマ字表記の経本を示し、何か言ってくる。聞くと、米国シアトルからやって来た白人女性で、外国人入国制限のある中、どの様に日本にやって来たのかは聞かなかったが、昨日は東京を見物し、今日は京都観光の後大阪に行って、明日は阪神タイガースの野球を見るとのこと。イチローフアンのようだ。年恰好もイチロー位で、40手前と言った処か・・。中々の美人で、足の具合が悪く無ければ、この先の境内を一緒に回りたいとも思ったが、久し振りの英語で意思疎通も十分でなく、檜舞台から眼下の景色を一緒に眺め、別行動となった。お互いに名前を交換したが、直ぐにも忘れてしまった。

 

本堂の奥にある納経所で御朱印をもらい、阿弥陀堂から奥の院まで進む。奥の院は檜舞台の丁度正面にあり、ここからの眺めは抜群だ。先の女性がまだこの辺にいるかと探してみたが、御朱印をもらっている間に、もう先へ進んだようだ。一期一会、名前も忘れてしまったが、10数分の出会いは、この寺の又一つの思い出となった。

 

清水の舞台から周囲の山並を見る。

 

納経所の横の古い建物。

 

阿弥陀堂から奥の院に向かう。

 

まだ9月の初めだが、山中ではもう紅葉が始まっている。