ちゃおチャオブログ

日々の連続

4.15(土・小雨)因業な92歳青森放火殺人犯。溝手さん死去。

殺人



 

昨日、広島選出の元議員の溝手さんが死去した。80歳。4年前の衆院選で、安倍の刺客、河井安里に敗れ、タダの人になった。嘗て溝手は安倍再選時に対立候補を応援し、安倍からは強い恨みを買って、広島選挙区には安倍のカバン持ち河井の美人妻、杏里を対立候補に立て、大量の裏金をばら撒き、溝手を追い落とした。安倍と当時の幹事長、二階が手を組んだ汚い選挙戦で、河井夫婦は公選法、買収容疑で逮捕され、有罪となり、失職した。しかし、溝手の地位は回復されることなく、不遇のまま死んで行った。

同じ自民党内での安倍の仕打ちには当時強い憤りを覚えた筈だが、天網恢恢、安倍もあのような形で暗殺されてしまった。それゆえ、溝手も心安らかに死んで行ったか・・。世の公平というものか・・。

 

しかしこちらの事件は頂けない。一昨日、青森六戸町の放火殺人犯、92歳の晩期高齢者だ。今朝の毎日新聞によれば、この男は現場から1キロ程離れた場所で一人暮らしをしていたが、数年前に妻を亡くしたとのことである。30年くらい前から土地の問題で、焼死した78歳の妹とはよくケンカしていた、と報道されているから、多分土地の相続問題で兄妹間の争いがあったのだろう。同じ町内、しかも1キロ先と言ったら歩いても7-8分の至近距離、目と鼻の先だ。それが30年以上も争っていたとは! 

長く生き過ぎた。92歳と言ったら、大半の男性はこの歳までには死んでしまう。上の溝手さんも、恨みを飲み込み80歳で死んで行った。92歳までなって、まだ後何年生きる積りだったのか・・。それとも、このまま死んで行くのは、死に切れない、最後に一発、地獄への道連れにしようとしたのか・・。

それにしても残虐過ぎる。妹家族は8人家族で、火災に気づき逃げたり、不在だったりで4人は助かったが、小学生の孫娘、高校生の孫娘も巻き込まれてしまった。この男の目的は深夜寝静まった真夜中に放火し、全員を巻き込んでの放火殺人を狙っていたのだろう。強い憎悪、人が鬼になってしまったのだ。

横溝正史の「八つ墓村」の残忍さを思い起こさせるが、その小説も現実にあった事件を種にしていた。今日のこの事件も小説よりも忌まわしい。現実は小説よりも奇なりだ。

何が彼を鬼にさせたのか・・。土地にまつわる、煎じ詰めればお金の問題か・・。92歳の死に損ない男が、死ぬ最後までお金に拘り、恨みつらみの挙句の果てに、こんな大逸れた事件を起こしたのか・・。

人間の深い心の闇、精神構造は、誰にも分からない。フロイトにもドストエフスキーにも誰にも分からない。