ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国観音まほろば奈良の巡礼記(34)岡寺参道を歩き、バスで橿原へ。

岡寺を出た直ぐの場所の参道沿いには、民家の庭先にこのような歴代のお墓が並んで建っていた。

 

参道の面影はどことなく残っているが、昔とはかなり違っているだろう。

 

今は車時代。歩いてやってくる人も少ないだろう・・。奥の山が岡寺の辺りだ。

 

漸く最初のバス停の場所まで戻って来た。

 

 

西国観音霊場巡りが盛んだったのは何時ごろのことだろう。岡寺を下山し、昔からある参詣路の参道を歩きながら、殆ど廃れかけたような道路沿いの商家や住宅を見ながら、何時の頃かの繁栄を思った。沢山の人が巡礼に訪れ、この参道も行き交う人で賑わい、今は普通の住宅になっている民家も参詣客相手の店であったり、旅籠であったりしたのだろう。江戸時代後半、人々の経済力が増し、伊勢講、大山講などのお参り名目の観光が一種のブームになっていたが、この西国観音巡りも関西在住者に取っては、程よい観光息抜きになっていたのかも知れない。

 

花山上皇以来の1000年の野辺の路を歩いている。不思議な感覚で、自分自身がタイムスリップしたかのような感覚に捉われた。昨日長谷寺からの帰り、参道の途中に何年か前に改装された小奇麗な郵便局があり、局の前のスペースに弘法大師生誕850年の記念切手の案内が出ていて、つい中に入って孫への土産で1シート1300円で購入したが、この岡寺参道ではそんな郵便局もない。観光がてらの参詣客の出は、長谷寺とここでは格段に違うのだろう・・。

 

緩やかな下り勾配の参詣路をゆっくり歩いて漸く最初のバス停に到着した。ここは村道なのか県道なのか、昔から飛鳥の街道で、道路沿いの家並も古い。今思ったが、飛鳥駅前には貸自転車屋もあった。歩くのは困難だが、自転車ならこうした平坦な道路は十分走れる。ここへ戻って来て失敗したと思った。この周辺には数々の万葉の遺跡が散在している。キトラ古墳も確かこの直ぐ付近だ。こんな足ではどこへも行けない。精々がお寺まで行って御朱印を戴くのが関の山だ。バス停の前には小さな長いす番台があって、そこに座って暫く待つと、今度は巡回バスではなく、橿原神宮前駅行のバスがやってきた。ゆっくり飛鳥の田園を眺めながら、奈良のホテルに帰ることにしよう。

 

ここは村道なのか・・、昔風の飛鳥街道のような古い街並みが続いていた。

 

バスに乗る前にもう一度、岡寺に拝礼し、バスに乗る。

 

今度のバスは橿原神宮前駅行だ。

 

バスに揺られ、明日香の里山を眺める。この辺りには古代遺跡があちこちにあるのだが・・。