今日から又蔵前で大相撲が始まった。前回7月からあっという間に2か月が過ぎて、秋場所になった。秋とは言えない昨日今日の天気。連日33度、35度を越えている。まだまだ暑い夏が続いている。秋とは言えない夏の延長。
以前、東京蔵前には正面向かいに蔵前美人が毎日欠かさず姿勢を崩さず観戦していたが、コロナが終わる頃からか、その姿を見なくなった。聞く処によれば正面席を15日間通しで予約する場合、150万円位は掛かるようだ。蔵前美人は品もあって、着ているものも上品だ。セレブの家柄なのだろう。
それが突然蔵前から消えてしまって、最近では全く見ていない。彼女がどうなったのか・・。不思議でならない。テレビで相撲を見る楽しみも半減した。一体どこで何をしているか・。
相撲界では蔵前美人に限らず、いつの間にか土俵から消えていく力士も時々はいる。幕内上位で活躍していた力士が十両に落ち、更には幕下まで落ち、最後は土俵を去って行く。役力士だった場合は、十両以下に落ちても、引退の場合は新聞などでも報道されるが、それ以下の幕内は、引退も報じられず、いつの間にか名前も聞かれなくなって、消えていく。
このコロナの前後、周りからもいつの間にか消えて行った人も多い。月何回か野川に散歩に行くが、そこでは過去10年、毎日見ていた足の悪い初老のお婆さんがコロナ以降、姿を見なくなった。脳いっ血か何かで倒れた様で、左足が不自由で、10年以上も前には最初は松葉杖であるいていたが、努力の甲斐あって、松葉杖からステッキになり、靴も分厚いものから段々普通の運動靴になり、杖も無しで歩けるようになり、それでも毎日散歩にきていたが、ここ1ー2年、ばったり見なくなった。
いつも一人で、家族が付き添って歩いていた姿も見たことは無く、ここ小金井は皆が他人行儀で、自分もそうだったが、毎日努力している老人を見ても、誰も言葉を掛ける人も無く、勿論、会話などする人も無く、毎日、黙々と歩いていた。
どかけ入院したか、死んでしまったか・・。もう1年以上見ていないから、入院にしたら長すぎる。
もう一人は自分よりは数歳年上の老人で、いつも木の棒を杖代わりにして散歩していた人が、矢張りここ1年は全く姿を見ていない。歳の頃は80前半か・・。もう死んでしまったか、施設に入ったか・・。皆孤独な人々だ。日本人の習性なのか、小金井の特殊事情なのか、皆淋しい人々だ。他人には迷惑を掛けないように、自分勝手に生きている。
隣家同士の会話も無く、静かな事が唯一の取り柄のような住環境。住んでいても楽しくはない。特に隣の鈴木さんが死んで、新たにやってきた入居者は、世代も違うし、殆ど没交渉になっている。いつまでこの家に住み続けるか・・。いつの間にか、小金井から消えていこう。