ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国巡礼・琵琶湖周遊の巡礼記(14)竹生島を離島し、近江長浜に向かう。

竹生島宝厳寺本堂。

 

島に降りて急坂の石段を登り、1時間で参詣を済ませ、船着き場に戻る。

 

足の弱った自分にはかなり慌ただしい島巡りだった。

 

いよいよ島に別れを告げ、近江長浜に向かう。

 

 

丁度1時間の範囲内で、高台にある霊場宝厳寺の参拝を済ませ、船着き場に戻って来た時は殆ど出航間近の時間で、桟橋近くの土産店を冷やかす時間もなかった。これから向かうのは近江長浜で、昼前に長浜まで着けば、琵琶湖に面する二つの霊場長命寺観音正寺を回れるかも知れない。琵琶湖の北西からフェリーに乗って、竹生島に上陸し、今度は又別のフェリーで東縁にある長浜に向かう。琵琶湖の北半分ではあるが、横断したことになる。

 

慌ただしい出航で、乗り場近くにあるパーラーでゆっくり冷たいものを飲む時間もない。竹生島へ上陸したという余韻も楽しむことも出来なかった。出航5分前に乗船が開始され、ぼ~という汽笛とともに船は島を離れる。今度の渡船は今津から来た時のよりも少し大き目だ。渡航時間も少し長い。と言っても30分程の時間だが・・。

 

島はどんどん遠ざかり、小さくなっていく。反対に長浜の後ろに控える伊吹山がどんどん大きくなって迫って来る。この航路、この島渡りも今日が最初の最後となるだろう。御朱印帳を後生大事に抱き、後年時々は頁を開いてこの島、寺のことを思い出すことにしよう。何はともあれ好天に恵まれ、海も荒れずに穏やかな航海が出来て何よりだった。

 

長浜の後ろに控える伊吹山、薬草の山で有名だが、崩落が激しく山肌が露出している。日本武尊がこの地にやって来た頃には緑豊かな山だったろうが、今では山頂まで続くドライブウエイとか、この山を刳り貫いての東海道、新幹線等のトンネル工事、等々、近年の人間による激しい攻撃によって、山も随分と痛められているのだろう。23年前の10月、100名山15座目にこの山に登った後、麓にある国民宿舎の薬草湯に浸り、登山の疲れを癒したあの頃を懐かしく思い出した。

 

ここからでもまだ大津は見えない。

 

さようなら、竹生島

 

島はどんどん遠ざかって行く。

 

次に見えてくるのは長浜の奥に控える伊吹山だ。