15年の人生は余りにも儚い。6月能登半島を襲った豪雨で、中学3年生、波音さんは襲って来る濁流に逃げることも出来ず、母親に家が流される悲痛な叫びを残し、濁流に飲みこまれ、15歳の命を失った。それから1か月以上も経って、死体は能登半島の先端を回って富山湾に漂着し、発見された。
両陛下は今年2回目の半島訪問で、昨日は波音さんが流された現場に足を運び、深々と慰霊の祈りを捧げた。16人の死者の中で、この15歳の少女の死は、両陛下に取っても深い悲しみを与えたに違いない。
その前日、今度は北九州市のマック店舗で、15歳の中学生3年生、咲彩さんが何者かに刺殺され、その場で亡くなった。近くの塾帰りで、マックのレジに並んでいる最中での事件であり、本人に取っては全くの青天の霹靂。全く予期せぬ出来事だった。
殺人者がどういう思いでこの15歳の少女、及び一緒に並んでいた少年を殺害しようと思ったのかは、犯人を逮捕し、自供を得なければ正確なことは分からないが、だが、逮捕されたからと言って、本人が本当の事を話すとは限らない。
自分は新聞記事でしかこの事件の詳細は分からないが、今まで報道されてきた中からでも十分犯人像を浮かびあげることは可能だ。
1.40代の男性、というのは今までの報道で明らかになっている。
2.サンダル履きだった、という点より、このマック店周辺の住人。マック店はモノレ
ール徳力駅近くだが、モノレールでやってきた男ではない。駅のカメラにも、乗客から の情報も無い。
3.これは無縁社会のゆがみの中から起こった殺人事件。40代男は周囲との交流は殆ど無く、閉じこもりで、陰湿で、性格は暗く、社会に馴染めない。金もない。勿論、彼女や恋人などはいない。
4.今の自身の不遇な状況を社会にせいにし、社会に強い恨みをもっている。自身をこうした境遇に追いやったのは、社会が悪いから、との被虐意識、平和な社会への強いコンプレックスを持っている。
5.この事件現場周辺のアパート、集合住宅にこうした40男が何人いるのかは、自分には分からない。ただ、捜査の手法としては、こうした集合住宅を重点的に洗い、安保確認、情宣、捜査協力の形を取って、戸別訪問を繰り返し、不審者を洗い出すのが一番効果的で、犯人逮捕の近道になる。
6.犯人は或いは既に部屋で自殺しているかも知れないが、地区を重点捜査することにより、そうした不審な状況も浮かび上がってくる。
県警は地域課の婦人警察官も総動員して、この周辺のローラー戦術を取って、一日も早く犯人逮捕をすべきだ。無念にも15歳で命を失った咲彩さんへの償いともなる。