ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国巡礼・琵琶湖周遊の巡礼記(23)第13番「石光山石山寺」に参拝。

石山寺正面の石舞台。

 

石光山石山寺の名前に相応しい石組だ。

 

  • 石舞台の左側には国宝の本堂も見える。

この岩は「硅灰石」と呼ばれ、国の天然記念物になっている。

 

 

夏の終わり、紅葉にはまだ早いが、参道を覆う緑の葉影は、今が紅葉の季節だったら、素晴らしい並木になる筈だ。参道の突き当りの石段を上がった先が寺の境内だ。その石段を上がった正面にこの寺の名前の源、大きな岩の塊、今様に言えば岩のオブジェが横たわっている。この岩は余り聞きなれないが「珪灰石」という名前らしく、この寺が創建される以前には、ここが石切り場になっていて、石材は奈良に運ばれて、神社仏閣の礎石になったようだ。

石光山石山寺。後の時代、紫式部がこの寺に籠って源氏物語を綴ったが、その主人公が光の君、光源氏の女性遍歴の物語だ。式部はこの寺で物語の着想を得たのか・・。光か輝く岩を光源氏と見立てたのだ。式部に限らず他にも多くの平安時代の女流作家がこの寺にやってきたが、当時から石山詣でが女性の間に人気で、この高台に建つ寺の風光明媚が気に入られたのだろう。

正面の石舞台の左側に檜皮葺の国宝本堂がある。この寺は戦国末期、信長との戦いに巻き込まれ、多くの堂宇が焼失したが、この本堂は火災を免れた。平安時代に雷の火災で一部焼失したが、その時に再建された内室は滋賀県で最古の木造建築として国宝に指定されたものだ。

音霊場奉納所はこの本堂の中にある。大岩の後ろに回り、そこから本堂を眺め、徐に向かう。本堂内陣の直ぐ手前に式部の霊廟があり、その小さな個室の中にお雛さんのような式部が収まって、何か書き物をしている。多分源氏物語の著作なのだろう。NHK大河ドラマで、来年は紫式部が主人公で始まるが、ここ石山寺も大いなる舞台になるだろう。式部とこの寺は切っても切れない強い結びつきがあったのだ。

 

迫力のある見事な石組だ。

 

  • 本堂が樹間に見える。

     

    本堂の横に紫式部の厨がある。

  • 御朱印を頂く前に式部の霊にもお参りしよう。