鐘楼も見える。除夜の時など放映されるだろう。
高台からは眼下の瀬田川が見える・
月見亭だ。清少納言の頃からあったのか・・。
石山寺本堂内陣のご本尊、如意輪観音にお参りし、その右横にある納経所で御朱印を頂き、今日一番の目的を終える。石山寺は境内も広い。これからは境内の散策だ。紫式部に所縁の深いお寺だけあって、あちこちにそうした事跡が残されている。ただ、昨日も長命寺の長い坂道を往復し、その疲労も残っていて、自分の足に自身が持てない。今は午前の早い時間帯で、それ程多くの参詣客は来ていないが、休みの日などには沢山の人が訪れてやってくるのだろう。
境内が混乱しないように、道順の標識など出ていて、助かる。その道順に従って歩くことにした。先ずは本堂の裏側、少し高台になっている見晴らし台に向かう。以前確かこの丘の上か、或いは直ぐ近くにある芭蕉庵の横手から琵琶湖を眺め、季節は異なったが芭蕉の「ゆく春を近江の人と惜しみけれ」を思い出した。小舟に乗って琵琶湖に漕ぎ出し、昨日参拝した長命寺辺りの周辺の小山に咲く山桜の風情を楽しんだのだろう。
芭蕉はこの寺の直ぐ下、膳所の義仲寺にお墓がある。大阪の知人宅で急死した芭蕉の棺は小舟に乗せられ淀川を上り、ここ大津の膳所の義仲寺まで運ばれ、木曽義仲とその妻巴御前のお墓と背中合わせに葬られ、お墓も建てられた。「義仲寺に背中合わせの芭蕉かな」
何年か前、この寺を訪れた時の句で、それは多分、芭蕉の草庵を訪ねた後のことだった。
この寺の最高地点、光堂まで行かないと琵琶湖も充分見えないが、今の足でほんのちょっとの距離も歩くのが大変だ。途中から引き返し、その高台に建つ月見亭から下を流れる瀬田川、ほんの少ししか見えない唐橋を眺め、下山した。帰りは又多宝塔を回って正面の参道まで出るのも大変で、横の小径、今は花は無いが花壇が整備された遊歩道を下り、山門前まで下山した。良いお参りと、緩やかな散歩をゆっくりと楽しめた。
前方の多宝塔へ行くのも面倒で、近くの小径を下って降りることにした。
小径の上に多宝塔が見える。
芭蕉庵だ。ここへ移築されたのか・・。
芭蕉庵の下にある石仏群。