ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国巡礼・琵琶湖周遊の巡礼記(28)三井の梵鐘。

三井寺の霊泉。

 

1200年の昔からこんこんと湧き出ている。

 

琵琶湖に近く、湧き水も豊富だ。

 

  • 三井の梵鐘が堂の中に見える。

国宝の三井寺金堂(本堂)にお参りし、この三井寺の名前の由来ともなっている御井戸(みい)、三井(みい)の池を見て、次に弁慶の梵鐘を見に行く。この小さな池は多分1000年も昔からこの場所でこんこんと霊水を湧き出しているのだろう。三井寺と書いてミイデラと読む。ミツイ寺ではないのだ。三井(みい)の霊泉から名付けられた寺名なのだ。

この寺は9世紀に天台宗第5代座主智証大師円珍比叡山延暦寺の山を下り、この場所を修行の道場にし、比叡山と一線を画したが、それ以前の奈良時代、ここに湧き出る霊泉で天智、天武、持統、3代の天皇の産湯に使われたとの謂れによって、御井寺、三井寺と呼ばれるようになった。この池から湧き出る水が当時と同じかどうかは自分には判断できないが、いずれにしても歴史の古い寺である。

次に重文の弁慶の鐘を見に行く。奈良時代鋳造の大きな釣り鐘で、以前この寺が寺門派の総大将として、比叡山延暦寺を総大将とする山門派との間に大きな争いが生じ、双方の僧兵が攻撃し合っていた。丁度その頃弁慶が比叡山で修業していたが、僧兵の力持ちとしてこの寺に攻め入り、寺にあった大鐘を戦利品として比叡山まで持ち帰ろうとしたが余りも重く、途中の坂道で持ち帰るのを諦めたとの言い伝えのある梵鐘で、重文の弁慶引摺梵鐘と呼ばれている。琵琶湖八景、三井の晩鐘である。

 

次は弁慶の引き摺り鐘だ。

 

大きくて立派な釣り鐘だ。

 

これではさしもの弁慶でも山の上まで持って行くのは無理だっただろう。

 

大鐘を見て、寺を下山することにした。