足の疲労と時間の関係で、入るのは止めて、京都に戻ることにした。
ここの庭園は特別名勝だ。入り口から眺める。
醍醐寺の大きな仁王門を出ると、左右に醍醐寺の塔頭が並んでいる。中でも目を引くのは三宝院で、ここは慶長年間、秀吉が醍醐の桜の大饗宴を催した時の主舞台で、前年天下を平定し、これからは戦争の無い平和な時代がやってくる象徴として盛大な花見の宴を催したのだ。全国の大名は我れ先に参じ、皆お金を掛けて華美な衣装を身にまとい、境内の各所で茶会が催された。歴史に名高い醍醐の花見だ。
ここは又門跡寺院で、この寺の門跡が醍醐寺の座主となっている。道路に面する唐門は勅使門であり、国宝となっている。門内の書院も国宝であるが、庭園その他、沢山の書物、建物が重文に指定されている。今日は奥醍醐まで歩き、足は酷く疲れている。時間も夕刻に迫って来ている。三宝院には過去一度も入っていないが、もう歩くのは沢山だ。寺院の前からバスに乗り、地下鉄醍醐寺駅まで出て京都に戻った。京都では河原町で下車し、どこか適当な場所での飯屋を探すことにした。
コロナが終わり、河原町は随分の人出だ。特に外人客が多い。大通りを避けて裏の高瀬川に沿って四条通りに向かう。お腹もそれ程空いてはいないが、川沿いに呼び込みの店があり、混雑した中で簡単な夕食を取る。一休みしたせいか、足の疲労も和らいだ。周辺をもう少し歩き、ホテルに戻ることにした。
醍醐寺を後にバス停に向かう。
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ここは喧騒から離れ、静かな雰囲気だ。