この人、本当に頭は大丈夫か? 名探偵ポアロではないが、灰色の脳味噌をしていないか、頭をかち割って中を見てみたい。昨日はFRBパウエル議長をこき下ろし、「スローモー男で、いつも後手後手、お得意の「Fire!」っと口走ったから、途端にダウもナスダックも急落。ダウは一時1300ドル以上、ナスダックも500ポイント以上下げ、米国債とドルの暴落、トリプル安でアメリカの経済を滅茶苦茶にするつもりだ。
昨日は又ウクライナ停戦案が明らかになり、クリミヤ半島はロシア領、ロシア占領中の4州は現状凍結、NATOには加入させない、ウクライナ鉱物資源は米国が援助してきた代金の引き換えとして半分はもらう、と来た。ロシアに取っては願ってもいない好条件だが、ウクライナには到底受け入れがたい内容だ。この条件で和解しなければ、米国はもう斡旋から手を引く、と。
自国の領土を武力で占領され、それをそのままロシアに渡せ、とは仲介案でも何でもなく全くのロシア寄りで、ウクライナに取っては屈辱的な内容で、到底受け入れがたいものである。これを飲まなければ、米国はウクライナへの援助をストップする、と。正に死刑宣告と同じだ。トランプの酷薄さはプーチンと同じで、ウクライナ国民を人とは見ていない。残虐死刑執行人と同じだ。
誇り高きウクライナ人は、だからと言って座して死を待つ訳ではない。強力な米国の支援が途絶えたからと言って、唯々諾々とロシアの軍門に下ることはないだろう。苦しいだろうが、米国抜きの援助を他国に求め、当然、日本も米国の穴を埋めるべく最大限の支援をして行かなければならない。長い戦争になるかも知れないが、ウクライナは耐え抜くだろう。自由世界は米国抜きでも戦って行ける筈だ。皆が協力し、鬼畜に対抗して行かなければならない。
当てにならない米国。同盟国の日本や韓国、EUにまで25%の高額関税を掛け、一方の独裁国ロシアや北朝鮮、ベラルーシには全く関税を掛けていない。こんなインチキな関税の掛け方はあり得ない話だが、それを決めているのは、サイン一本の大統領令。トランプの胸先3寸だ。当てにならない処か、信用ならない大統領。いつ何時日米安保条約は反故にする、とも言いかねない。現に、前安倍総理が苦労の末にまとめ上げた日米自動車関税の国際協約をまるでそんなのは無かったかのようにあっさりと反故にして、今回新たに25%の自動車関税を掛けて来た。
日本はこの様な大統領が民主国家と思われた米国を支配し、独裁国家のように振舞っていて、気分一つで方向を逆転させている日常を毎日見ている。条約もそうだし同盟もそうで、いつ何時チャラにされるか分からない。これからはウクライナを他山の石として、自国の国防、米軍抜きの国防を考え、構築して行かなければならない。米軍に日本から出て行ってもらっても構わない、との強い意志で自国防衛を強固にし、新たな軍備を図って行かなければならない。海の向こうにはオオカミやハイエナ、トドのような猛獣がうごめいている。
イピは珍しい名前だが、アルバニア人でレア・イピという女性の大学教授だ。1979年生まれだから、現在46歳になっている。11歳の頃、国内の抗議運動に巻き込まれ、高校生の時には国は内戦状態になっていた。父方母方の親族の多くは処刑されたり、自殺したり、刑務所で死亡していた。資本主義も社会主義も人々は「自由」を標榜しながら、人間による人間の搾取をやめてこなかった。そんな中でもこの女性は「たとえあらゆる制約を課せられていても内面の自由を失うことは無い。正しいことをする自由は失わない」との信念で生きて来た。
自分はこの本もエーリッヒフロムの「自由からの逃亡」も読んではいないが、個の確立に於いて、共通性があるように思える。