
全自動掃除機ルンバが倒産した。20数年前、マサチューセッツ工科大学出身の技術者が共同して設立したIロボット社。全自動の丸型掃除機を開発し、世界に売りまくった。合計販売台数は5000万台を越える。処が数年後には同じような機能で、値段が格段に安い中国製品が出てきて、ルンバの市場を食い荒らすようになってきた。そこでルンバ社は中国に生産工場を移し、市場を守ろうとしたが、安売り競争にはとても勝てない。で結局昨日、米国通商法チャプター11を適用して倒産となった。この名門ルンバ社を買収したのが、この中国の現地生産会社と香港の会社の共同体。名門ルンバも巨大な中国の波にもまれて、30年にして命運が尽きた。
嘗て、日本の電気メーカーが人件費の安い韓国へ進出したが、その内韓国企業にノーハウを盗まれ、競争に勝てず、多くの企業が衰退し、倒産していった。今では嘗てのヒーロー日本企業は韓国や台湾の先端企業の下請けの座に甘んじている。中国も同じ事だ。最初の内は人件費が安上がりで、利益は出るかも知れないが、いつの間にか似た製品が安価に出回り、進出企業は経ち行かなくなる。シジフォスの神話の繰り返した。
競争社会では敗者が勝者をうらやんでもしょうがない。ルールに則った競争なら、負けは負けとして認めるしかないが、中国の場合、どこまでがフェアかどうかは、最後は明らかにならない。オランダのIT先端会社ネクスペリアも生産拠点を本国から中国に移した結果、中国政府から酷い仕打ちを受け、音を上げ、バンザイした。中国は実に巧妙だ。
