
二人の高齢女優が相次いで亡くなった。一昨日は元タカラジェンヌ、寿美花代さんが94歳で亡くなった。ご主人の高島忠夫は若くして亡くなり、もう20年も孤塁を守ってきたが、息子の二人は俳優として立派に成長し、夫、父亡き後も円満で、仲の良い家族であり続けた。結婚してからは現役を引退し、子供たちの成長を見守ってきたが、94歳、漸く夫の元へ行くことができた。子供の長男は高島政宏、弟が政信。二人ともテレビドラマには時々主役を演じている。経済的にも豊かで、後願の憂いもなにもない、良い旅立ちだった。
もう一人の女優は小川真由美、86歳。3月鹿児島の施設でひっそりと亡くなった。最後を看取る親族も無く、数々の映画に出演し、アカデミー助演女優賞ももらった文学座出身の美人女優だったが、その死はマスコミにも報じられず、過去の人の扱いだった。マスコミがその死を一斉に報じたのは、2日前に発売された文芸春秋に、母との長い間の確執、ほぼ10年絶縁状態にあったことを一人娘が赤裸々に手記にし、明らかにしたことで、本人自身も母の死を後日施設から聞いたようである。
文学座では同期に寺田農、樹木希林、などがいて、「2匹の雌犬」では緑魔子との共演で、セックスアピールも強烈だった。同じ文学座の細川俊之と結婚したがその後離婚。この時生まれたのが一人娘の雅代さん、もう60を過ぎていた。真由美はその後、近藤正臣、橋爪功などと浮名を流したが、結婚には至らず、新興宗教にのめり込み、鹿児島に居を移した。彼女は八墓村、復讐するは我にあり、積み木崩し、など、好演したが、晩年は資産を失い、母子は積み木崩しのような関係になって、死んでいった。
二人の女優の生き方、自分には善し悪しの判断はできないが、考えさせられる生き方である。
