ちゃおチャオブログ

日々の連続

補陀落渡海への旅(19)普陀山山頂寺院「佛頂頂佛」へ。

焼香の煙の絶えない普済寺を後にする。
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この寺の裏には大きなバス発着所があるが、南国の広葉樹が大きく繁っている。
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島内循環バスに乗った終点の先には、丘の向こうにまだ新しい感じのお寺などもあった。
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これからケーブルに乗って、この島の最高峰の山頂に向かう。
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段々山頂に近付くにつれ、周囲の景色が広がってくる。
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静かな島並とすぐ下の耕作地。ここにも人々の生活がある。
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普陀山へ来る前まで、この島がこんなに大きなものとは全く想像もしていなかった。精々屋島かその半分以下の小島で、そこに補陀落渡海のお寺があって、恐山の常楽寺のような侘びれた、如何にも魂の行く着く最後の場所と言ったイメージでこの島上陸したら、それは飛んでもない間違いで、この普陀山屋島の何十倍の大きさで、大きなお寺も幾つもあったのには驚いた。

取り敢えず最初に向かったのは波止場に近く、この島の最大のお寺「普済寺」で、そこには大勢の参詣者が集まって来ていたが、その大半は観光客であって、補陀落信仰で参詣に来たような信者は見たらず、如何にも中国の観光寺という趣で、日本の深山幽谷にあるような古刹とは似ても似つかない賑わい振りであったが、まあ、自分も含め、中国人のお寺巡りなどというのは、こんなものか、と再認識した次第であった。

この普済寺の裏側には大きなバスの発着所があって、党内を循環するバスが出たり入ったりしている。島自体がかなり大きなもので、島内には幾つかの集落があり、それ等の集落と点在している観光寺を結ぶバスであるが、この島は、もう全体が観光島となっていて、島に上陸する際の観光税160元、約2400円というバカ高い入島税を払い、更に個々のお寺の入寺代、それにこのバスも無料ではなく、7元、10元という僅かな金額ではあるが、有料になっている。このバス自体が「普陀山旅遊巴士(バス)」という独占企業で運営されていて、この島には「普陀山」という名前だけで、莫大な税収が入るものと思われた。

そうした共産党一党独裁、逞しい商魂にげんなりするが、しかしこの島の風光はそうした興ざめを打ち消してくれる。明、清時代の北の人間から取ってみれば、この島は正に南国の陽光輝く楽天島で、風光明媚であった。海岸線も良いし、山に自生している広葉樹林、南方系の原生林も北の国から来た人々にとっては心癒されるだろう。

その循環バス(巴士)に乗って、海岸線のくねくねした道路を走り抜け、北側の終点で下りたところにケーブルカーがあって、多分この島で一番高い山の頂上まで繋がっている。折角来た島だ。この山頂に行って島全体を眺めてみよう。昔の人も、長い航海の末この島に上陸し、この山に登ったかも知れない。多分、200年前、300年前と同じ情景が広がっているだろう。

10分、15分置きかで発着するケーブルに乗って山頂まで行くと、矢張りここも中国らしく山頂にも由緒ある立派な寺院が建立されていた。そうだ、ここが補陀落渡海で言う、魂の行きつく最後の場所かも知れない。鬱蒼とした樹林におおわれた山道をこの山頂に立つお寺「佛頂頂佛」に向かった。
 
 
 
 
バス停の向かいの新興の寺の全体が見えてくる。
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ケーブルのすぐ下の人家。ここにこうして、何百年と生活しているのだろうか・・。
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中腹にそびえるどこかのお寺の十三重の塔。
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漸く山頂に到着した。この頂きは「佛頂山」というようだ。
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この山頂には由緒あり気な寺院「佛頂頂佛」が建っている。
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早速お参りに行ってみよう。
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ケーブルに乗ってやってくる人も少なく、先刻の普済寺と比べたら、無人のようなお寺の感じだ。
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