ちゃおチャオブログ

日々の連続

江南10都市巡りの旅(23)中国飲茶。

杭州西湖畔にある茶園。「茶為國飲」「杭為茶都」。「茶は国家の飲み物となり、杭州は茶の都となる」と言った意味か。
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試飲室では若くて可愛いいお嬢さんが、流暢な日本語で説明しながらお茶の供応をする。
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流れるような説明に見とれてしまった。
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色々な種類のお茶を飲むことができ、良い経験になった。
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さてこれから販売コーナーへ。
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お茶は元々は中国が発祥の地で、日本へは12世紀、鎌倉幕府開府の頃、栄西初め留学僧によって持ち帰られたものが、後年日本独自の進化発展を遂げ、今や茶道として一つの文化にまで高められている。中国に茶道のような高尚な喫茶の文化があるかどうかは知らないが、多分、お茶を飲む習慣に際して、日本の様な奥行きの深い飲み方はしてはいないだろう。

広い茶畑の小路を進み、見晴らしの良い少し小高い高台にその中国茶の試飲室があった。ここも又国営企業で、中国国内でも有名な茶園らしく、過去多くの要人が訪問しているとのことである。今中国では共産党幹部、高級役人の汚職、賄賂が横行していて、社会問題にもなっているが、国営企業というのは、いわば一種の独占企業体で、競争が排除された中での経営だから、高収益を上げているに違いない。

さて試飲である。中国語でお茶を飲むことを何ていうのか知らないので、取り敢えずは飲茶と呼ぶ。超一流の国営企業の従業員に相応しい若くてきびきびした、如何にも頭の良さそうな女性が、我々ツアー客を前に流暢な日本語でお茶の講釈である。日本人が普通家で飲むお茶は緑茶かほうじ茶、番茶、ウーロン茶位だが、中国には多種多様なお茶がある。日本のような茶道が発達しなかった代わりに、中国ではお茶の種類に特化して行ったのかも知れない。

どれも高級品なのだろう。小さな急須に小さな湯呑。さっと熱湯を注ぎ、次から次への試飲。烏龍あり、鉄観音あり、普洱あり、龍井ありと。いちいちは到底覚えきれない。中でも珍しかったのは、5寸釘のようなねじった茶葉で、何とか言う名前を言っていたが、このお茶を焼酎などに薄めて飲めば、ウーロン杯よりもよりコクがあるとのことである。では、じゃ、そのお茶位は買って帰ろうか。

試飲室の隣は直売コーナーになっていて、多種多様なお茶が売られていたが、それこそ目が飛び出るほど高い。日本でもお茶は元々高いものであるが、ここで売られているのは日本の数倍もするような値段。確かに日本でも玉露の一番茶、高山茶などは随分高いが、ここではそれ以上だろう。中国の要人がここへきて、値段に糸目も付けず買いあさり、上役への贈答品として、合法的な賄賂として買っている以上、値段が吊り上るのはやむを得ないことかも知れない、貴州の茅台酒の最高級品など1本数十万円もすると言うから、ここのお茶の最高級品も同じようなことかも知れない。驚きを越える。中国の経済力もここまで来たのか。

先刻の紹興酒同様、ここでも又ツアー客の一人が、この店でどうしても買いたいというお茶があって、かなりの支払いをしていたが、その人以外は話だけ聞いて、値段の高さに驚き、早々に販売コーナーを抜け出して行ったが、帰りの小路、歩道上に過去歴代の名筆家の「茶」の文字が刻まれていたが、この中で知っているのは王羲之郭沫若だけだった。
 
 
 
 
帰りの小径には各時代の名筆家の「茶」文字が刻印されていた。これは現代の「趙撲初」。
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清の黎簡。
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宋の欧陽脩。彼も有名な文人政治家だ。
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ああ、郭沫若だ。日本へも何回も来ている。
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王羲之。中国三筆の一人。先月の旅行で、出身地紹興の記念碑を見て来た。
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