ちゃおチャオブログ

日々の連続

補陀落渡海への旅(28)山の中のお寺。

この寺の境内には巨岩をくり抜いて、トンネルのような洞が作られていて、中に石仏があった。
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矢張りここも又観音信仰か。
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神々しい顔立ちの観音様。
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洞を出ると本堂が開けられ、尼僧のような僧侶が、不審そうにこちらを見ていた。
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帰りがけに改めて山号を確かめると「観音洞」と出ていた。この後ろの巨岩に洞があった。
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再び山道を山頂に向かう。
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補陀山は島全体が聖地のようなものだから、あちこちにお寺が点在し、この山中の中に寺院があったとしても何等不思議ではないが、早朝の誰もいない山道、静かな山歩きをしている自分に取って、自然の中に突然現れた人為的な建物に少しばかり驚かされた。何か狐に惑わされたというか、突然の状況変化に異次元の世界に入る思いだった。

惹きつけられるように境内に入ったが、ここにも又人っ子一人姿が見えず、物音も聞こえない。人の姿が誰も見えない世界で、何か玉手箱の中に入ったような感覚だった。処が本堂をそっと開けて、一体何があるのかと中を窺うと、そこには4-5人の男女が仏に向かって熱心に祈りを捧げているではないか。誰もいない山の中で突然お寺が現れ、無人の寺かと思っていたその本堂に何人かの人が声も立てずに熱心に祈っている。全く、キツネに化かされたか異次元の世界に迷い込んだかのようだった。

祈りの妨げにならないよう本堂の扉をそっと締め、再び中庭にでる。目の前に洞のようなものあり、真っ暗な内部から老荘の炎のような光が漏れてい来る。洞の中に入ってみると、背後にある巨大な岩石をくり抜き、トンネル状にして、その通路の壁際の岩石を削って、石仏が作られている。何本もの蝋燭が赤々と燃えている。中国の蝋燭は太くて大きいから、放つ光も煌々としている。洞の中央付近には観音様が安置され、蝋燭の光に揺らめいている。怖さを通り越して、幻想的な眺めだ。

洞から出ると本堂の扉はいつの間にか開け放たれ、一人お坊さんが見慣れぬ当方の挙動を窺っているようだ。カメラを手にしているので、ドロボーと間違われることはなかったが、このお寺とは全く関係ない闖入者として見られているのだろう。こちらからもお坊さんを良く見ると、どうも尼僧のようだ。先刻本堂で祈っていた人々も女性のようだったが、ここは尼寺かも知れない。となると本当の闖入者となってします。早々とこの寺を出ることにした。

寺を出る際に改めて山号を見ると「観音洞」となっている。補陀落観音の島だから、ここも観音、あそこも観音の、観音世界なおだろう。そう思いつつ、石が敷き詰められた山道を再び山頂に向かって登って行くと、1ヶ所視界の開けた見晴らし台のような場所に出る。そこには風流に四阿などが作られているが、朝早くからその四阿で体操というか、エキササイズをしている地元住民がいた。40がらみだ。今朝山中で初めて会った人、眼下の景色を見ながら体操をする。さぞかし気持ち良いものだろう。
 
 
途中樹間から下の風景も見える。海軍基地だ。
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暫らく登ると見晴らし台のような場所に出る。遠方に大きな観音像が立っている。
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朝靄にかすみ島影が見える。
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眼下の海軍基地も手に取るように見える。
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ああ、見晴らしの良い場所に四阿なども作られている。
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ああ、朝早くから裸になって運動に励む中国人。立派な心構えだ。
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