ここからは中国古代、殷から唐あたりまでの遺物品の展示コーナーとなる。最初に登場する人物は「伊尹」(いいん)。
古い時代の発掘品が展示されている。
紀元前360年頃の地名。洛陽、曲阜、汴(開封)、邯鄲、等の地名が見える。
唐草模様も見える。
これは又なんのオブジェだろう・・
ここは地方の博物館だから、上海博物館のような大規模で、度肝を抜くような出土品はないかも知れない。しかしそれでも3000年の歴史を有する町だから、何かと目を惹く遺物はある。春秋戦国の時代のものから、前漢・後漢、三国志の時代から随唐までの長い期間の出土品が展示されている。
当方に専門的な知識も無く、見る目も持っていないから、なだ流して眺めるだけだが、それでも中にははっとするような工芸品もある。実際の処、自分が億万長者で、これ等の骨董品が現金で買えるのだったら、欲しい物も幾つかあった。
学生の頃、中国歴代の王朝で一番古いのは「殷」という国で、殷墟の発見で、「殷」という国が書物上の架空の国ではなく、実際に存在していたことが証明され、世界中のニュースになったが、書物では更にこの殷よりも古い王国として「夏」が存在していた。今ではこの「夏」も遺跡の発見により実在していたことが証明されている。更にそれ以前には神農黄帝の時代、即ち三皇五帝の御代があったとされているが、これはまだ神話の世界のことである。
伊尹(いいん)。この開封、昔の汴の郊外に生まれ育った。案内文を読むと、商(殷)のひとつ前の夏の時代の末期に生まれ、奴隷から身を起こし、商(殷)王朝の宰相にまで上り詰めた。伝説的な名君である。果たして、殷も夏もこの黄河流域、開封近くに王都があって、今、周辺では盛んに発掘作業が行われている。ああ、ここで伊尹の人物像を見られるとは! 遠い、40年前、50年前の記憶が蘇ってきた。
当方に専門的な知識も無く、見る目も持っていないから、なだ流して眺めるだけだが、それでも中にははっとするような工芸品もある。実際の処、自分が億万長者で、これ等の骨董品が現金で買えるのだったら、欲しい物も幾つかあった。
学生の頃、中国歴代の王朝で一番古いのは「殷」という国で、殷墟の発見で、「殷」という国が書物上の架空の国ではなく、実際に存在していたことが証明され、世界中のニュースになったが、書物では更にこの殷よりも古い王国として「夏」が存在していた。今ではこの「夏」も遺跡の発見により実在していたことが証明されている。更にそれ以前には神農黄帝の時代、即ち三皇五帝の御代があったとされているが、これはまだ神話の世界のことである。
伊尹(いいん)。この開封、昔の汴の郊外に生まれ育った。案内文を読むと、商(殷)のひとつ前の夏の時代の末期に生まれ、奴隷から身を起こし、商(殷)王朝の宰相にまで上り詰めた。伝説的な名君である。果たして、殷も夏もこの黄河流域、開封近くに王都があって、今、周辺では盛んに発掘作業が行われている。ああ、ここで伊尹の人物像を見られるとは! 遠い、40年前、50年前の記憶が蘇ってきた。