
不易流行なんて言葉を使ったら、陛下に失礼になるかも知れないが、今回の伊勢神宮参拝に際し、3種の神器を侍従が大事に持ち抱え、新幹線に乗る映像を見て、とっさにそう思った。
三種の神器、神武天皇以来の天皇の象徴で、正当性を裏付けるものだ。平家が壇ノ浦を追われ、安徳天皇が早鞆で溺死した際にも大事に守られた。調停が南北に分かれ、その正当性を争った時にもこの神器の帰趨が問題になった。
・・時代が変わった。今はもう鉄道、飛行機の時代になっているのだ。歴史的に最も古い神器。これは天皇の絶対性を証明するためには代えられない、不易の神器だ。しかし、その移動に関しては、最も早く、安全な新幹線で移動した。陛下が新幹線で移動する以上、肌身離さず携えている神器だから、一緒に新幹線で運ばれた。テレビ映像を見ていて、随分不思議な気もしたが、それが現代にマッチした流行なのだと、自身得心した。正に昨日今日の映像は、陛下自らが不易流行を実践しているのだと。
時間は流れ、時は過ぎ去る。陛下も人の子、人の親。今日は長女黒田清子さんの53歳の誕生日。今は、伊勢神宮の斎宮になっているが、陛下家族、親子水入らずで長女の誕生日をお祝いした。ありがとう平成天皇。長い間、ご苦労様でした。人間天皇を最後まで国民の前に見せて頂いた。
