ちゃおチャオブログ

日々の連続

ラオス北部紀行(88)勐腊(メンラ)バス・ターミナルで。

勐腊(モウロウ)の町は朝の靄にモウロウとけぶっていた。
 
 
 
最近できたらしい近代的なバス・ターミナルだ。
 
 
 
ターミナル駅前も今大々的な再開発が進んでいる。
 
 
 
「勐腊」(メンラ・モーロウ)バスターミナル入口。
 
 
 
入って右手奥にチケット窓口がある。
 
 
 
チケット売り場は中国語で表示されてあって、外人には分かりずらい。ここで言う「万象」が「ビエンチャン」、「波橋」が「ハノイ」と思われる。
 
 
 
 
 
中国人については、横柄だとか、約束を守らないとか、色々と言われるが、この自転車ドライバー渙さんについては、律儀な中国人だ。昨日約束した7時半にはきっちりホテル前に自転車を横付けしているし、8時までにはこの「勐腊」(メンラ・モーロー)バス・ターミナルに着き、チケット売り場まで案内してくれて、更には「ルアンナムター」行のチケットまで買ってくれる。46元、800円もしない。50元渙さんに渡し、お釣りは取ってもらう。

8時40分出発だからまだ30分以上も時間がある。彼とはそこで別れ、と言うのも、彼は又新たな客を見つける為にバスの到着口の方へ行ってしまったのだが、当方、一人になり、出発までの間、待合室で待ったり、今現在進行中のターミナル周辺の開発地区の様子を眺めたりして、時間を潰す。

中国人は成金主義で事大主義、その一つの象徴が昨日通った国境の税関であり、今朝靄の中に朦朧と浮かぶモウロウ(勐腊)バス・ターミナルに違いないが、しかしそれでもこうした象徴的な建物は、中国近代化の原動力になっている。一昔前の貧しい国中国が、見事に近代化を果たし、経済興隆と共に、今や日本を追い抜き、GNP世界第2位の経済大国に収まっている。その勢いは尚止まず、20数年後には米国すら追い抜き、世界一の経済大国になるという。その鼻息や凄まじい。

国が富み国民が富む。貿易で稼いだお金は惜しげもなくこうした公共インフラ、投資に向かい、古びた街並みは瞬く間に近代的都市に変貌し、高速道路網、高速鉄道網は既に日本を陵駕している。近代化のスピードに功罪あり、中国版新幹線のお粗末さを揶揄する向きもあるが、既に日本の10倍ともなる新幹線網は、日本が逆立ちしても出来ないことであり、そのお金の使い方に於いては、色々な問題があるとしても、大胆な経済政策、躍動的な経済活動、その他、多くの面で日本が見習うべきことは多い。

このバス・ターミナルにしても、今はがらん胴の感じもするが、10年先、20年先を見据え、個人が今より数倍も豊かになり、多くの人々が移動し、旅行することを想定したら、当然のサイズかも知れない。20世紀半ば、新宿西口の再開発を見たビルエモットやフランス人学者などが、21世紀は日本の世紀だ、と囃したてていたが、その後のバブル崩壊と長期の低迷により、日本は先進国の中の落第生となってしまったが、今この雲南省の片田舎、「勐腊」(メンラ)の町の超近代的なバスターミナルやその駅前の当時の新宿に匹敵する程の大規模な再開発地区を見ていると、中国と日本の将来に向かう勢いの違いをまざまざと見せつけられた。又更に3年後、この町に来る機会があれば、その変貌振りには、大きく目を見開くだろう。
 
 
 
 
「南塔」、「ルアンナムター」の事だが、46元、約800円弱の料金。
 
 
 
ここに書かれた「瑯渤拉邦」は「ルアンプラバン」のことだろう。
 
 
 
「勐腊」からラオス国境までの地図が出ている。いろいろと小さな集落が周辺にはあるのだ。
 
 
 
ターミナル待合室の状況。
 
 
 
時間になったらこの出発口のゲートが開く。中国女性の案内人がかっこ良いですね。
 
 
 
荷物検査のこうしたスキャナーまで備えられている。これは鉄道駅ならどこにも置いてあるのだが・・。