ちゃおチャオブログ

日々の連続

インド世界遺産の旅(30)美の極致「タージマハール」。

シャージャヤハーンは、自身の霊廟をこのタージマハールの対岸に建設しようとしていた。名前は「黒いタージ」。
 
 
 
これだけ大量の大理石をふんだんに使用し、大規模な聖殿を造った。さしもの国も疲弊するだろう。
 
 
 
横から眺める「タージ」。
 
 
 
全くの球体のドーム。
 
 
 
瑕瑾のない造りとはこのことか。
 
 
 
オフィシャルガイドに教えてもらった場所から写真を撮る。
 
 
 
 
 
 
ムガール帝国絶頂期に王位の座に着いた「シャージャヤハーン」は、あり余る財と贅を尽くし、亡き妻「マハル」の霊を弔うべき霊廟を造営したのだったが、その22年は余りにも長すぎた。同時にここから1キロ程上流のヤムナー河沿いに自身の居城として「アグラ城」を建設し、更には対岸に自身の霊廟「黒いタージ」の建設に着手したが、その栄光は長くは続かなかった。莫大な建設費は国の財政を傾かせ、帝位を狙うアウラングゼーブにより、アグラ城に幽閉され、死ぬまで出ることはかなわなかった。亡くなるまでの数年間、アグラ城の窓辺に拠り、毎日タージマハールを眺めていたとのことである。何を思っていただろうか・・。

ヤムナー河に面するテラスから対岸の霊廟「黒のタージ」の建設予定地を眺め、人の無常、国の栄枯盛衰を思っていると、公式ガイドの身分証をぶら下げたインド人が近寄ってきて、色々と説明してくる。日本人と見て取ったか、片言の日本語で、何やかや言ってくる。そこへ静岡の浦さんもジョイントし、それでは、最高のアングルはどこかを指導してもらうことにした。霊廟内のお墓を見て、茫然とした面持ちで河岸のテラスへ出て来た客を相手に、彼のようなオフィシャルガイドが待ち構えているのだ。

「ここここ」、「あっちあっち」、と言った単純な日本語を知っていて、シャッターアングルを指し示す。成程、彼の言う通りに身体を屈め、シャッターを切ると、タージマハールもより立体的に、生き生きした姿でモニターに収まっている。毎日こうして各国からやって来た観光客を相手に、カメラアングルを教えているのだから、板についている。素人には思いも付かない映像が切り取らて行く。最後にチップ代1000円を請求されたが、タージの思い出に残る素晴らしい映像が撮れたのだから、やむを得ないか。良い思い出にもなった。
 
 
 
 
ああ、素晴らしいアングルだ。
 
 
 
絵葉書にしたようなアングルである。
 
 
 
タージマハールとその先のアグラ城。
 
 
 
静岡の浦さんとの記念写真。
 
 
 
約1時間、美の虜から漸く解放される。
 
 
 
ああ、合歓が今頃咲いている・・。
 
 
 
タージマハールよ、さようなら。もう再び来ることはないだろう・・