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日々の連続

ベトナム「ガックリ」旅行記(4)玉山祠。

玉山祠はホアンキエム湖の畔に建っている。
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祠に通じる朱塗りの橋は観光客でいつも賑わっている。
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ここはどこから見ても中国風の道観だ。
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50年ほど前に発見された2mを越える大亀は、この祠堂の中で展示されている。
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ハノイの街の真ん中には上野の不忍池や、吉祥寺の井之頭池の倍程の大きさのホアンキエム湖という池と言うか湖がある。この湖の周辺が街の中心になっていて、先刻見たハノイ大聖堂やら水上人形劇場、当方が泊まったDiscoveryホテルもこの直ぐ近くの36街にある。観光客で溢れている賑やかな場所だ。

その湖の中に「玉山祠」という、仏教施設なのか、中国風の道観なのか、古風な建物がある。この施設はベトナム人と言うか、中国人が作ったと言っても良い程の中国臭プンプンの場所であり、こんなような処からもベトナムは歴史的にも文化的にも中国の強い影響を受けている、と言うことができる。取り敢えずここは仏教寺院ではなく、中国風の道観、宮館としておこう。

どこから集まってきているのか、大勢のベトナム人観光客が押し寄せている。地方からのお上りさんに違いないが、入祠料2万ドン、約60円を払うのが惜しいのかどうなのか、祠にかかる太鼓橋の中程まで来て、そこに佇み記念写真を撮っている人が多い。だから幅2m程の橋の上は、観光客でごった返している。確かにこの橋の欄干を背に、ハノイ中心部を借景にすれば、写真写りの良いナイススポットにはなるのだが・・。

ここの道観で有名なのは体長2mを越える大亀。元々このホアンキム湖は街の直ぐ横を流れる大河「紅河」と繋がっていて、川を遡って来た大亀がこの湖に迷い込んだらしい。年齢は400-500歳とも言われてる。発見は今から50年ほど前のことだが、今その剥製が館内に展示されている。

しかしまあ、ここはどこから見ても中国だ。漢字が氾濫しベトナム語は影を潜めている。元々この道観が出来た当時は、ベトナムは明の属国だったのだから、宗主国中国を崇め奉るのは当然のことだった。先にハノイ大聖堂で宗主国フランスの象徴を見、今、ここで中国の象徴を見る。長い間の屈辱の歴史を20世紀に入り漸く押し返し、独立を克ち得たベトナム国民の勢い、凄烈さの裏返しとして、これ等二つの過去の遺物が現在のハノイを象徴しているのだった。
 
 
 
 
ベトナムではこんな大亀も自生している。
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湖の前方には「亀の塔」が建っている。
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この湖周辺は市民の憩いの場でもある。
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ここで久しぶりに中国の息吹を感ずることができた。
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