ちゃおチャオブログ

日々の連続

5.27.(金・晴れ)オバマは2回身震いした。

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昨日開催されたG7,伊勢志摩サミットは、今日の午前に終了し、アジアアフリカから招待された20数か国の首脳と一緒の記念撮影が行われて、オバマと安部総理は直ぐにも広島へ向かった。
今回のサミットは2つの点でシンボリックだった。その一つは日本の聖地、伊勢で行われたことであり、二つ目は、人類最初の原爆投下地広島へその投下国であり、今なお世界のルーラーである米国大統領オバマが訪問したことだ。

日本人なら誰しも感ずることである霊感、乃至冷感。そこは伊勢神宮であり、広島資料館だ。今回G7指導者は安倍総理の案内で、伊勢神宮の鬱蒼とした森の参道を歩いた。そこには霊気が漲っており、人はそこに足を一歩踏み入れた途端に冷気を感じ、ある種一種の霊感に打たれる。それは人として自然に沸き起こる心の震え、内なる気持ちの高まりであり、沈殿だ。日本人として数千年この地に生きてきて、今その凝結としてここにこの森がある。何物にも冒されない神聖な森だ。外国人とは言え、日本人同様にこの森の精神性、静寂、神秘、Spiritualな感情は肌に感じるだろう。それは最初に空気の冷たさに感じ、次に空気の清浄を感じ、その空気の中に目に見えぬ精神を感ずる。人によっては神仏の存在をも感ずるかも知れない。

高い精神性を持つオバマは、この森に足を踏み入れ、きっと身震いしたに違いない。精神の高ぶり。縛り。人類が数千年の歴史を生きていて、その最終結果として今の自分がここにいる。命の悠久。自然から与えられ、自然の中に存在している。何かの啓示。それは人によって異なるだろうし、オバマ自身、それを他人に言うことでもなく、自身の心の裡に生涯にわたって記憶として留め置かれるだろう。

オバマは昨日の伊勢神宮の身震いに続き、今日又広島の地に於いて再び身震いした。いや、心が震わされた。広島資料館は、人類の万民の心を揺さぶる。立っていられない、前に進めない心の衝撃。人類に対する天罰。原爆と言う斯様に恐ろしい兵器を人類は作り出し、己に振りかざした。人類滅亡の第一歩を踏み出したそのスタート地点がここ広島にある。

オバマは資料館に10分程いて、慰霊碑に献花し、10分を超える演説をした。それは広島市民、日本国民のみならず、世界の人々、指導者に向かって発した言葉だった。核廃絶は困難な道のりかも知れない。しかしオバマは勇気をもって世界に訴え続けるという。素晴らしい演説だった。資料館での感情の高まりが彼を押し立てたに違いない。

8年後、日本で再びG7サミットが行われる。その時はここ広島で行われなければならないし、その前にG20首脳会議が日本で行われることがあるとすれば、広島が最適だ。広島は人類にとってのRegacyである。日本は再び率先して核廃絶のリード役を果たさなければならない。それが日本、日本人に天から与えられた宿命だ。今日のオバマのスピーチは、日本人にそのことを改めて想起させるものであった。世界中の指導者に、この地、広島の資料館で心の慄きを経験してもらいたい。今日のオバマがそうであったように。オバマの黙祷して伏した目の中に、或いは被爆者との抱擁の笑いの中に、彼の心の慟哭が見えるようだった。


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