ちゃおチャオブログ

日々の連続

7.4.(月・晴れ・スコール)英国シンドロームとダッカの遺族。

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300年、500年先の後世の歴史家は、現在のこの英国の状況を「シンドローム」と呼ぶに違いない。いやそんなに長い時間を要しないかも知れない。英国が溶けていく。溶けて無くなって行く、その状態を「英国シンドローム」と。現代の歴史家がギリシャの状況を評し、嘗て栄えたギリシャ文明時代のギリシャ人と、今、そこに住んでいるギリシャ人とは、人種が全く異なる民族だ、と評するように、ニュートン、ワットから始まって、18世紀産業革命をリードした輝ける英国人と、現在そこのブリテン島に住んでいる英国人とは、全く違う人種だと、ギリシャの例を引き合いに出して言うに違いない。

英国がEUから離れ、孤立し、貧乏国に落ちぶれて行く。国民も民族性も落ちぶれて行く。嘗て世界中にユニオンジャックがはためき、陽の沈まぬ大英帝国の英国人はバラバラになって世界に散って行き、ブリテン島に残された英国人はカスだけだと。ギリシャ文明が世界中に散っていって、世界の人々は恩恵を受けているが、それと同じように、ギリシャ半島に残った人種は別物だと。

EUからの分離にあれ程大騒ぎしていた前ロンドン市長ボリス・ジョンソンが保守党党首選に出ない、即ち、総理にはならない、自ら分離運動から離脱し、更に又今日は、独立党党首のファラージが党首を降りる、と来た。一体これはどうなっているんじゃい! 分離派の二人のリーダーが揃いも揃ってトップの座から降り、分離に賛成票を投じた国民が路頭に迷っている。全くギリシャ文明没落時の状況と瓜二つだ。これから長い時間かけて英国は漂流し、衰退し、世界の歴史の場から溶けて消えて行ってしまう、その第一歩を今日歩み出した。記念すべき日だ。自分も後50年長生きできたら、この英国の衰退劇を見届けたいものである。

こうした現代英国人の骨を無くした、バックボーンの欠けた民族を見ていると、一昨日のダッカ事件で被害に遭った日本人7名の遺族の気持ちの強さ、強靭な日本人の精神をみるような、しっかりした応対に、厳粛となる。連れ合いを亡くし、娘を亡くし、親を亡くし、兄弟姉妹、婚約者の命が突然に奪われ、本来なら驚天動地、何もかも手に着かないのが普通であるが、遺族の、尚バングラを思う気持ちの深さ、悲しみを表に出さない奥ゆかしい応対に、この英国人の見苦しさと比べ、世界の人々は日本人の芯の強さを見たであろう。
中に80歳の田中さんと言う、元国鉄マンもいた。来週一時帰国する予定の中での不慮の死だ。齢80で尚、世界の最貧国バングラの民生に役立とうとしていた。高齢者の鏡でもあるし、我々日本人の誇りでもある。日本は弱い国かと誤解していたが、この様な歳を感じさせない立派なOBもいる。日本人を見直そう。余りにも軟弱で思慮の欠けた英国人と比較すると、猶更日本人が光って見えてきた。


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