昨日に続き今日は参院での閉会中審査、山本太一委員長の下、予算委で行われる。昨日と今日の合計10時間、テレビに付き合ってきたが、ここへ来て、漸く今回の本質が見えてきた。
それは「構造特区」と「戦略特区」、この二つの特区の混同であって、自分はこの似たような名前の特区の紛らわしさに、理解力が半減し、今回の構図の裏側が良く見えなかったが、国民の多くもそうした思いであったろう。
「構造特区」は日本を再生させる、構造改革するとの名目で、もう15年も前からこのような構想が打ち出され、幾つかの県や市では、実際に動き出している。この問題の加計学園も15年も前からこの構造特区構想の元に愛媛、今治に特区の申請をしてきたが、その都度、はねられ、却下されてきた。それは安倍政権になってからも同様の状況だった。
15回も連続してはねられたにも拘わらず、なお、継続して申請し続けるというのは、加計氏の獣医学部新設にかける思いがそれ程強かった訳だが、その熱望は横においても、今のままの「特区」では、ほぼ永遠に親切は認められないだろう、とのことは、加計氏に限らず、関係者誰しも思うことであった。
そこで、この窮状を打破するために打ち出されたのが「戦略特区」構想で、表向き、「岩盤規制の打破」等の大義名分はあるにせよ、その実態は、加計学園救済の法案であった。現実にこの法律が施行された結果、今まで15回も連続してはねられた学園は、先ずかに最初の1回、一発で認可され、今治に獣医学部が新設できることとなった。この法律のお陰で加計氏の長年の夢が実現される運びとなったのだ。
これが今回の騒動の舞台裏の真実で、この間に安倍総理と加計氏の談合、参謀を交えての綿密な計画があったかなかったかまでは当方には、推測の域を出ないが、少なくとも言えることは、従来の「構造特区」では実現不可能な学部新設も新たな法律「戦略特区」でいとも簡単に実現できた、ということである。国民も、又国民を代表して質疑する野党側も、この点を見失って、迷路に迷い込んではならない。
午後、外出しようとしたら、遠方での雷。雨も降りだしてくる。帰ってテレビを見ると、東大和では大雨で道路も冠水しているとの状況。いつか聞いた、日本列島ズタズタ程ではないにしても、ゲリラ的集中豪雨は各地に大きな被害をもtらせている。秋田のお殿様、佐竹知事は隣圏でゴルフをしていた、と県民から非難の声が上がっているが、少なくとも秋田では人的被害が発生しておらず、不幸中の幸いと言える。国交省も頑張っていると思うが、防災の観点から、ゲリラ的豪雨に対する人的損傷を食い止める方策を考えていかなければならないだろう。