ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(136)トレドは丘の上の町。

グレコの家の近くにはサントメ教会がある。
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アラブエジプト風の細かいモザイク模様だ。
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エルグレコの家から東に向かって歩いて数分、崖の上に出る。
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この崖下にはタホ川が流れていて、街を取り巻いている。
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町の向こう側に郊外が広がっている。
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トレド駅からこの町の中心部までバスに乗ってやってきたが、かなりの坂を登ってきた。この町は山の上に建設されたものとは、既にその時点で理解していたが、旧市街を歩いている限りでは、そうした山中に開かれた街とのイメージはそれ程なかった。市中には確かに坂道も多いが、それは普通に、サンチャゴでもビーゴでも見られたことだった。山上の都市と言えば、日本では高野山が有名だが、市域の大きさ、閉じられた空間、古い伝統の保存、等々、似たものがあるが、高野山は殆どがお寺で占められているのに反し、こちらは一つの町が山上にコンパクトに纏まっていて、賑やかさは比ぶるべきもない。中世の都市がタイムスリップしたようにそこに残されている、といった感じだ。尤もそのタイムスリップに関しては高野山も同じようなものだが・・。

グレコの家を出て、町の東側に向かう。お盆の上に造られたような街の路地を進んでいくと、崖上に出る。直ぐ下に川が蛇行している。タホ川だ。スペルが同じかどうかは知らないが、サンフランシスコ近郊にヨセミテ公園があり、そこにはタホ湖、Lake Tahoeがある。サンフランシスコの名前で分かるように、ここに最初に入植したのはスペイン系の人々。この大きな湖が誰によって命名されたのかは知らないが、案外スペイン系の移民者が故郷のこの川を思い出し、名付けたのかも知れない。ヨセミテの向こう側にはネバダの広大な砂漠地帯が広がるが、ここトレドの丘の上から眺める川向うにも、沙漠にまでは至っていないが、乾燥した土地が広がっている。

崖上に沿って半円状に旧市街地が眺められる側に進んでくると、旧市街の土毛色の屋根が広がっている。如何にも古い、時代から取り残されたような街並みだ。そのほとんど中央付近に頭を一つ抜きんでた建物が見える。大聖堂、カテドラルだ。市民の誇り、拠り所。この教会を中心に街が広がり、造られてきたことが分かる。560年に西ゴートの首都となり、711年からイスラム支配下に置かれ、1085年にアルフォンソ6世により解放された。この瓦屋根の幾つかは、1500年の歴史を刻んでいるのだろう。



トレドは古い街並みだ。
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町の中央には大聖堂の塔も見える。
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大聖堂は街のシンボル。
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トレド旧市街。丘の上の都市だ。
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1500年の歴史を刻んでいる街並み。
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